7月11日(木)
ダカール空港→ラックローズ 48.5Km 1時間30分 →ラディソンホテル 86.6Km 1時間10分
前日までイギリスのバーミンガムにいた。夜に移動してパリのシャルルドゴール空港にあるノボテルに宿泊。ターミナル2Eに到着し、そのあとターミナル3近くにあるノボテルに到着。広い空港は空港内移動が大変だ。ターミナル3から1まではCDG VALという無料の電車ですぐ。730発の飛行機なので4時起き。ブリュッセルまで飛んでからの、ブリュッセル空港でアフリカ入りだ。ブリュッセル航空はかなり西アフリカ便が飛んでいる。パリを拠点にしたのは、フランス領が多い西アフリカなので、エールフランスが多く飛んでと見越してのものだったが、パリ拠点の予約をしてから調べていると、ブリュッセル航空のほうが便がいいし安かったので、一度北上してから南下することになるが、そのルートにした。かなり早くにチェックインしすぎてしまい、外でぶらぶらする。パリを730定刻に出発しブリュッセルには820に到着。電車でもすぐに距離なので、飛行機ならほんとにすぐだった。飛んでいる時間は30分程度ではなかったか。
ブリュッセルでもたばこを吸うために一度外に出る。ヨーロッパの空港はたばこに寛大なのか、喫煙場所がたくさんある。そして定刻の1055に間に合うようにゲートに向かうが、ブリュッセル空港もなかなかの広さである。余裕あると思っていたが、アフリカ便がでるゲートの前にイミグレがある。しかもアフリカ便が集中しているようで、長蛇の列。まずいなーと思っていたが、よく見ると並んでいるのはアフリカの方が多そうだ。これなら大丈夫かと思って気長に待つ。焦ったアフリカの方は割り込もうと必死である。それを見ていると、なかなかおもしろい。定刻20分前には搭乗できたが、やはりイミグレに引っかかっている人が多いのか、出発は30分遅れだ。仕方ないか。
フランス上空を過ぎたらスペインに入る。スペインも空から見ていると荒野が多い。砂漠のように感じる場所もある。モロッコに入ったてから、西サハラ、モーリタニアを通過してようやくセネガルだ。今回はモーリタニアもあわよくば行ければと思っている。セネガルはそれほど大きくないので、国に入ると降下していく。思っていた通りの茶色の大地だ。モロッコでもこんな景色が広がっていたように記憶している。そして定刻より10分遅れの15:15に到着。フランス、ベルギーとは時差2時間だ。イミグレに行くが、これがなかなか遅い。一番後ろになってしまった。手続きが終わると、入国審査官が金を要求してくる。アフリカの旅が始まったと実感だ。どこもこんな感じである。やれやれと思い10ドルを渡す。これがなくならない限り、国の発展はないかもね。
外に出てまずは煙草を吸う。周りを見ると、やはりアフリカだ。黒人にみなさんがたくさんいる。アフリカに来たとまた実感だ。ハーツでレンタカーの手続きをするが、窓口のおじさん、とても几帳面。アフリカにもこんな人がいるんだと感心する。車を借りるが、持ってきているWifiが圏外になっているではないか。これはまずい。これがないと地図すら見れない。電話回線で地図機能を使うのは、電話代がいくらかかるかわからない。仕方なく空港内でWifiを購入することにした。窓口のお姉さんは手際がいい。さっさと処理してくれて購入。50,000西アフリカCFAフランだから、9300円ほどか。高くはない。
ようやく17:15に空港を出発!車も快調。まずはラックローズというピンク色になるという湖に行ってみる。正式名称はレトバ湖というらしい。空港から高速に乗り途中で幹線道路に入る予定だった。快調に行くが幹線道路と思っていたところはかなりの渋滞。しかもそれほど道が広くない。アフリカらしい風景を楽しみながらドライブ。途中、街を通ると喧嘩している若者もいるではないか。これもアフリカらしいのか。何でもめているのだろうか!?空港から50Km弱だが1時間30分もかかった。しかも、ピンクになるのは冬から春にかけてなので、今回は残念ながら普通の湖である。それでも観光地化されているようで、ボートやら何らかのアクティビティもあるようだ。10分ほどゆっくりしてからホテルに行くことにする。
ホテルまでも30Kmほどであるが、これまた道がひどい。間に鉄道が走っていることもあり、幹線と思って走っていても工事で線路を超えられないところもある。何回もチャレンジしてようやく線路を超えてホテル近くに行くことができた。高速沿いにあるが、ラックローズから向かうと出口が難しいので途中でおりて、一般道を走る。これまた悪路もあるし、道がわかりにくい。ラックローズから1時間もかかってしまった。それでも20時だからいいか。ホテルはラディソンホテル。治安のこともあるし、いいホテルに泊まろうと思ってのことだ。さすがに美しい。レセプションに飾っている女性が印象的だ。チェックアウト時に本人から聞くが、「これは私よ」と。確かに美しい方だと思っていた。思わず一緒に写真を撮ってもらった。部屋に行けば、夕方の街とは別世界だ。美しいホテルである。夕食はホテルのレストランでバイキング。従業員もとても訓練されていて気持ちがいい。とても快適な夜となった。050に就寝。
7月12日(金)
ラディソンホテル→A1号線下りてMbour 149.6Km 1時間45分 →Kaolack 257Km 1時間50分 →ガンビア国境 346.8Km 1時間20分 →Barra(港)366.9Km
25分 →Kaolack 473.5Km 2時間10分(国境通過時間15分含む)→Mbour 583.3Km 1時間55分 →ダカール・ラディソンホテル 644.2Km 55分
7月13日(土)
ラディソンホテル644.2Km→ダカール市街地(ゴレ島ポイント)682.3Km 1時間15分→アフリカルネサンス像 696.4Km 30分→ 海沿い720.2Km 1時間15分 →ダカール空港 772.5Km 1時間55分
昨夜4時に寝たが、930には起きる。西アフリカのチップ文化に辟易としていたのか、ホテルライフをのんびりしたいと思った。チェックアウト時間の12時までのんびり過ごす。この日の夜の便でブリュッセルに帰るが、時間がかなりあるのでダカールの市街地に行くことにした。チェックアウトした後、市街地まで高速で移動。かなり快適だが、市街地に近づくにつれて車が増えて渋滞となってくる。郊外にあるので市街地までは1時間ほどかかった。喧騒のマーケットのなかを突っ切り、その昔、奴隷が運ばれた拠点となったゴレ島が見えるポイントへ。海がとても美しい。こんな美しいところから悲劇が起きたとは想像がつかない。ゴレ島は16世紀からの奴隷貿易で、新大陸に黒人奴隷を送り出すためにこの島に集められた。かなり前にあった映画の「ルーツ」を思い出す。どんな思いで新大陸へ運ばれていったのか。悲しい歴史である。フランス時代の要塞なども残っているようだ。1978年に負の遺産としてユネスコ世界遺産に登録されている。時間があれば行きたかったが、船に乗るのはリスクと思ってやめておいた。
その次に向かったのが北朝鮮の企業が作ったという世界最大のブロンズ像である。ゴレ島ポイントから海岸沿いを走っていくと気持ちがいい。浜辺があり、ところどころで海辺で遊んでいる人がいる。周辺にはレストランもいくつかあった。そこを走っていくと、前方に異様な像が見えてきた。高さが50メートルもある。遠くからでもすぐにわかった。駐車場に車を置いて歩くが、大きすぎて近くにいくと全体がわからない。長い階段を上っていくが、その手前から。ご夫婦と子供の3名が大西洋を見つめている。これからはアフリカの時代。いまからこの像は脚光を浴びるだろう!?像からは市街地が良く見えた。今は使っていないが旧ダカール空港も見える。しかし、ごみごみしている街である。モロッコのカサブランカに似ているだろうか。アフリカの西はこんな感じの街が多いのだろうか。
観光地らしいところはとりあえず回ったので、まだ時間があるが空港に向かうことにした。アフリカルネサンス像からも海岸を走るが、これまた気持ちがいい。気持ちよく走っていると、急に渋滞しているではないか。それまでは2車線の綺麗な道だったのに、急に未舗装道路になって、しかも市街地へ行く道が曲がっていて1車線ではないか。これじゃ混むだろうと思うが、もう慣れてきている。飛行機の時間はまだまだあるので特に焦らないが、しかしまったく車が動かない。海岸で遊んでいる家族を見て、なごむ。その周りにいる犬も平和そうだ。
ようやくその市街地を抜けて、また海岸沿いの道路に行く。するとかなりいい道路で、現地の方々はとても飛ばしている。海が綺麗そうなので、適当な場所で止まり、海まで歩く。大西洋の荒波が美しい海岸に打ち付けている。とても気持ちがいいところだ。沖には波にのまれそうな小さな小舟が頑張って走っている。海水浴でもしたくなる場所であった。少しゆっくりして空港に向かう。まだ16時であるが渋滞を予測してのことだ。しばらく走ると、また市街地内の道になる。ガソリンスタンドがあったので、いれておく。いつものように満タンにしてもらって、ぎりぎりまでガソリンを入れることに執念を燃やしている。どこのガソリンスタンドでも、ぎりぎりまでいれて、あふれるかと思うぐらいだった。どうだ、満タンだろ!と言わんばかりの定員さんが愛らしい。少しガソリンが垂れるので、火災にならないか心配ではあったが。
そこから高速に乗るまでがまた大変であった。幹線道路っぽいところを走っていると、急に通行止めになっている。そこから横道にそれると、未舗装道路。仕方なく迂回しながら、なんとか高速に近づいていく。今度は入り口がわからないが、時間もあるので幹線を通って確実に走ることにした。幹線といっても、ところどころに街があるので、そのたびに渋滞になる。ようやく抜けると、昨日、ガンビアに行くときに入ったICがあった。昨日はかなり渋滞していたが、今日はすんなり入れた。日によって渋滞する時間が違うのだろうか。ともかく高速に乗れた。こうなれば空港まではすぐだ。ラディソンホテルを横目にみながら、南にある空港まですぐ到着。まだ18時前なので少し空港手前で休憩する。するとバオバブの木があるではないか。しかもかなり立派である。根っこ部分がとても太くて、象の足みたいである。これがアフリカか、といった感じだ。
ひとしきり今回の旅をかみしめる。西アフリカでドライブとは、やっぱりハードルが高かった。あわよくばモーリタニアと考えていたが、そんな気はガンビアの港で萎えてしまった。念のためこの日の便と明日の便を押さえていたので良かった。早めにヨーロッパに帰って、フランスでドライブしようと考えた(実際パリからモンサンミッシェルまで1泊ドライブした)。Googleマップではかなり時間が短く表示されることもある。実際に走ってみると、かなり時間がかかるのだ。ブリュッセルからかなりのアフリカ便がでているので、次回も西アフリカと考えていたが、少し間を置くことにした。今回のために黄熱病の予防接種も受けたが、幸い一生有効ということなので、また使えるだろう。しかし、歳をとってくると、西アフリカはかなりきついかもしれない。いろいろと考える時間となった。
空港でレンタカーを返却し、チェックインはすんなり終わった。時間があるので、空港外で煙草を吸いながら黄昏る。何人か寄ってきてタバコくれなどどいわれる。コーヒーを飲みながら、夕陽を見つめる。アフリカはしばらくお別れかな、と考えながら。イミグレを通過してゲートに行くとラウンジがあるではないか。そこに入ると、また別世界である。おいしい料理も食べて、ミッドナイトフライトに備える。機内でも夕食は食べたが、ラウンジの食事もなかなかのもの。2120定刻で2115と早めに出発。さすが、スターアライアンスに入っているブリュッセル航空だ。翌朝5時前にブリュッセルに到着すると、アフリカとはまったく違う世界が広がっている。やっぱりヨーロッパはいいな、と痛感するときであった。またいつか行くぞ、アフリカ!
~完~
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