中東とコーカサス(イスタンブール起点)

退職してから初めての海外旅行。海外でメールしなくてもいいし、電話会議に出なくてもいいとは、こんなに楽なのか。
かなり前から計画していて、当初は、アルジェリアに行きたかったのだが、2月から調整していたのに、ビザが結局下りなかった。もう、二度とトライしないかもしれない。何度、アルジェリア大使館に電話したことだろうか。
しかし、この時期だけどかなり暑かった。中途は当然ではあるが、クウェートは45から46度。洗濯してもすぐに乾いていた。
コーカサスもこんなに暑いのかと思ったが、トビリシで最高36度ぐらいいっていた。エレバンも31度ぐらいまでいっていた。冬はかなり寒くて、カズべキあたりはかなり雪も降るそうだが、厳しい地域なのだろう。

今回訪問した国の一人当たりGDP(2022)を見てみると、以下の感じ。アゼルバイジャンは石油やLNGが取れるのに、こんなに低いのは政治が悪いのか?大統領は3回再選されていて安定しているようだが、アルメニアとの紛争などもあるからか。街を歩いか感じでは、ジョージアよりも豊かな感じはしたので、人口がほかの国より多い分、貧富の差があるのかもしれない。ちなみに、日本は33,823ドルでクウェートよりも低い。

クウェート 41,079ドル(人口446万人)
バーレーン 21,982ドル(157万人)
ジョージア 8.165ドル(370万人)
アゼルバイジャン 6,826ドル(1,040万人)
アルメニア 6,583ドル(280万人)


●運転距離数
クウェート 590Km  ガソリン代 @54.3円 安い!
バーレーン 147Km ガソリン代@58.7円 安い!
アルメニア 328.5Km ガソリン代@229円 高い!
ジョージア 582.9Km ガソリン代@183.2円 日本と変わらないか
合計 1,648.4Km よく走った!


6月10日(月)
高松から移動して大阪。
関西空港 21:45発トルコ航空
6月11日(火)
→イスタンブール 5:00 6:55発→クウェート 10:30着。ビザはアライバルで簡単に取れた。わずか20分で外へ。
街をぐるっと回ってホテルへ。  Marina Hotel Kuwait泊(海沿いでプールもあるし最高である!)4泊
6月12日(水)
ホテル→イラク国境→Bubiyan島手前まで(橋がなかった)→シェイク・ジャベル・アル・アフマド・アルサバ橋→グランドモスク→クウェートタワー→ホテル
6月13日(木)
ホテル→アル・クレイン・ハウス(Al Qurain Martyes Museum)→サウジアラビア国境→ホテル
6月14日(金)
クウェート→バーレーン(バーレーン要塞・King Fanci Causeway・市街地など)→クウェート
3時起きで日帰りバーレーンだったけど、観光は1時間30分で終わってしまった。クウェートに帰ると、懐かしさとホーム感を感じた。
6月15日(土)
クウェート→イスタンブール→バクー
Baku Marriot Hotel Boulevard泊(カスピ海沿いでとても気持ちのいいところ)
1:30起きはきつかったけど、イスタンブールでダブルブッキングと言われ焦ったけど予定通りの飛行機チケットを発行してもらい、少し遅れてバクーに到着。
6月16日(日)
バクー→トビリシ→ムツヘタ修道院→カズベキ
Rooms Kazbegi泊
ジョージアからアルメニアには、ジョージアの免許がなければ行けないと言われる。
よって、飛行機で行って現地でレンタカーを借りることにした。
6月17日(月)
カズベキ村(ツミンダ・サメバ教会)→トビリシ ホテル到着後、市街地散策(ナリカラ砦・メテヒ教会・マザー像) Reed Hotel泊(ベランダ最高)
6月18日(火)
午前はRIZAPオンライン&英語勉強 午後からGoriに行き、スターリン博物館
6月19日(水)
トビリシ→エレバン(Yerevan)→ノラヴァンク修道院→ゲガルド修道院→ガル二神殿→エレバン Altunyan Hotel泊
6月20日(木)
エレバン(スヴァㇽトノン古代遺跡→空港)→トビリシ(目的なく市内をドライブして、Reed Hotelとこまで行って空港帰る)
トビリシ→イスタンブール 飛行機が3時間20分遅延!トルコ航空はいろいろトラブルあるなー。結局、欠航して当初から10時間遅れで出発
6月21日(金)
イスタンブール→KIXだったのに、少しでも早くと思い、成田行きにした。
成田→羽田→伊丹→ちさのさんソフトボール助っ人→あべの自宅


クウェート

アルジェリアの代わりといっては何だが、クウェートとバーレーンにした。予想通りといえばそうなのだが、クウェートもかなりいい。中東はどこも洗練されているが、ドバイ、ドーハほどではないものの、ここもなかなかの街である。ホテルも大正解で、海岸沿いでとても美しいところである。


(左)クウェート・タワー。第1塔が187m、第2塔が145.8m。海岸線に建っていて、遠くからでも目立つ。シンボルである。
(右)
解放タワー。372m。テレコミュニケーションという名前にする予定だったが、イラク侵攻前から建設中で、完成後に名前を変更したらしい。


(左)イラクとの国境。やはり物々しい感じがするが、あまり警備が重大ではない感じ。国交が回復してよかった。バーレーンの車もあったので、中東を行き来する人も多いのだろう。
(右)グランドモスク。中はかなり広いらしい。かなり都市部にある。


クウェートシティから北に向かってのびるシェイク・ジャベル・アル・アルマド・アルサバ橋。全長が48.5kmあるそうで、世界でも4番目だとか。北側は荒野しかないが、将来的に都市の構想があるらしく、そのために作ったようだ。遠浅の海岸にずっと伸びる道は圧巻である。都市はまだまだ建設すらなく、北は荒野があるのみ。軍施設っぽいものはあったけど。


アル・クレイン・ハウス(Al Qurain Martyes Museum)
1990年8月2日にイラクが突然の侵攻。わずか8時間で国全体が制圧されたようだが、その後、国連軍により奪還される。その後、2006年7月にイラクのフセインは処刑された。この場所でも20名近くの方が戦闘して亡くなったようだ。中にいたオラフさんはとても気さくでいろいろと話しかけてくれた。平和であることに感謝である。


(左)クウェート料理かは不明であるが、Kunafa。もっちりしていてとてもおいしい。砂糖をかけて食べるらしいが、そのままでもいい。
(右)サウジアラビアとの国境。クウェートシティから100Kmで来れる。やっぱり小さい国なのだ。四国とほぼ同じ面積で、これだけ高速道路が広ければ早いか。モノモノしさがあまりない。



宿泊したのが、Marina Hotel。ここで大正解。クウェート市街地が遠くに見えるし、夕陽もきれい。海沿いのベンチでぼーっとしていると、とても気持ちがいい。プールも3つか4つあって、ビーチにもすぐに行ける。また来たくなるホテルである。


バーレーン

クウェートからわずか1時間でバーレーン到着。今は橋で陸続きになっているので、車でも行ける国になった。クウェートからなら、5時間ぐらいで行けそうだ。昔はバーレーン経由のヨーロッパ便もかなりあったと記憶しているのだが、今はないと思われる。バーレーン国営航空も、ガルフエアー(Gilf)になっていて、金の機体でかっこいいのだが、路線は中東が中心のようである。昔から気になっていた国ではあるが、島だし小さいのですぐに回れた。バーレーン要塞とサウジアラビアへの橋に行きたかったのだが、到着してわずか1時間30分で観光が終わってしまった。真珠産業も盛んだったようだが、日本におされて今は衰退したようである。その跡地にも行ってみたのだが、何もなかった。それ以降は少し時間を持て余す始末。クウェートから日帰りでよかったか。クウェートよりも洗練されてなくて、ビルの数もそれほど多くないが、それでも中東のひとつの都市という感じである。


(左)世界遺産のバーレーン要塞。なかなかの要塞であるが、人がおらず、しかも閉館していた。暑すぎるからか、人が来ないからなのか。もう少しアピールして周辺整備すれば、海も綺麗に見えるし、人が来ると思うのだが。とはいえ、雰囲気はとてもよく、気に入った場所である。
(右)一番行きたかったKing Fahci Causeway(キング・ファハド・ハイウェイ)。全長は25kmで、数万年ぶりに本土・サウジアラビアと陸続きになったとか。通行料金がかかるが、カード決済もできる。途中まで行くが、あわやサウジアラビアに突入かと、少し焦った。でもパーキングエリアは海も綺麗であった。国境通過もゲートは今時か。


(左)街で一番目立ったビル。ツインになっていた。
(右)真珠跡地と思われる場所近くにあったビル。中心市街地なのだろう。かなり人が多かった。


アゼルバイジャン

アゼルバイジャンやバクーと言っても、10人中、1人か2人ぐらいしか知名度がない国だ。東京オリンピックのときに、候補地で争った国なのに。バクーはカスピ海油田で有名だし、LNGも取れるようだ。豊かな国のイメージがあった。ただ、見どころはカスピ海だけなので、ジョージアに行く前に少しバクーに寄った感じ。カスピ海沿いを歩くと、とても気持ちよかった。
カスピ海は淡水か、海水か?海水らしい。昔、黒海とつながっていたので、海水が流れたようだが、今は流れる川はあるが、出る川はないため、塩分は控えめで、海水の3分の1程度らしい。なお、2018年に周辺国が集まって、カスピ海は海と認定されたらしい。海か湖かで利権などの関係で変わってくるのだろう。


泊まったマリオットホテルはカスピ海沿い。海岸線は綺麗に整備されていて、歩いていて気持ちがいい。4人乗りや2人乗り自転車を楽しんでいる人が多かったので、流行っているのか?カスピ海越しに見えたバクー市街地はきれいだった。カスピ海はさすがに大きくて、対岸は到底見えない。


バクーにはとにかく変わったビルが多かった。ねじれビル、積み木ビルのほか、円形やペンギンみたいなビルなどなど。ペンギンビルは、夜になると人が国旗を振っているネオンとなり、それは面白かったのではあるが。


ジョージア

昔から来たかったジョージア。そして今回のメインである国。グルジアから名前が変わったのは、最近のことだ。なかでも、カズべキ村は来るべき場所として、昔からチェックしていた。少し北に行けばロシアというところ。山を登って、向こうに行けばロシアにいけるぐらいのところだ。さすがのジョージア、今回の旅のメインでもあるところ。カズべキは期待を裏切らない場所であった。
ただ、何故か人がとても暗く感じる。元ソビエト連邦というのもあるかもしれないが、スターリンが出たところでもあるので誇りなども持っているのであろうが。いろんな人と接したが、あまり明るい人がいなかったな。Reed Hotelの受付のお兄さんは、日本のアニメが好きで、特にスラムダンクだそうだが、話しているときは少し明るそうだった。横にいた女性は、かなり笑顔で対応してくれたが。最後に空港近くのガソリンスタンドで話した方は、元エコノミストと言っていたが、日本のことをよく知っていた。そして、かなり明るく話しかけてくれた。それ以外の人たちは、おおむね暗い感じ。
車の運転もかなり粗くて、トビリシを運転しているときは、かなり神経を使った。突然、横から飛び出してくるし、割り込みすごいし、無意味に抜かしてくるし。すごいスピードで抜かしたと思ったら、すぐそこで停車しているし。車線変更のウインカーを出さないのは、どの国も同じだったけど、愛想もあまりよくない感じがした。いい国なのに、ホスピタリティがもってあがればいいのに。


(左)ムツへタ修道院 (中・右)さすがのカズべキ村。Roomsホテルからの眺めだが、最高である。



(左)カズべキ村のツミンダ・サメバ教会  (中)トビリシのナリカラ砦を市街地から。 (右)メテヒ教会



(左)トビリシのマザー像 (中)Reedホテルからの眺め。なかなかなり (右)Goriのスターリン博物館で。スターリンといえばこの顔か。


アルメニア

あまりなじみのなかった国であるが、行ってみるとなかなかびっくり。観光地はあるし、歴史も感じる場所であった。
ジョージアからの陸路での国境超えは、国際免許ではダメと言われたので、急遽、飛行機で行くことにした。
事前に調べたときは、モルドバ経由しかなかったので飛行機でなく車と考えていたのだが、直前に調べるとトビリシから飛行機がでていた。しかもかなり近いので、飛行時間が40分となっている。
山を越えてのどかな風景が広がっていたが、着陸寸前になると、右手にとても美しい山があるではないか!それでまず度肝を抜かれた。
ジョージア国境近くの修道院は行けなかったが、それ以外はすべて行けたので満足である。

このあたりは紛争があり、アゼルバイジャンとは国交断裂状態、しかも2020年には武力衝突もあって国境あたりでかなり亡くなったらしい。
民族問題もあるのだろうが、アルメニアの民族は、アルメニア系のアルメニア語。
アゼルバイジャンは、アゼルバイジャン系で、アゼルバイジャン語(テュルク諸語に属し、トルコ語やトルクメン語に近い)と外務省HPにはある。
ちなみに、ジョージアは、ジョージア系民族で、ジョージア語(コーカサス諸語に属する)とある。
このあたりは過去の経緯などから飛び地もあって、アゼルバイジャンのなかに、ナゴルノ・カラバフ自治州というアルメニア人が作ったところもあり、アルメニア本土にはロシアが作った通路でいくらしい。
また、アルメニアの南西部には、ナヒチュバンというアゼルバイジャンの飛び地もある。
民族問題や国境問題は、日本人にはわかりにくいし、理解できない面もある。



(左)ノラヴァンク修道院。一番期待していたところ。かなり山奥にぽつんとある感じ。売店のおじさんと、博物館のおばさんは、おそらく夫婦なのだろうだ、どちらも愛想悪かった。
(中)ノラヴァンクに向かう途中の交差点。ここを左折するのだが、まっすぐ行くとアゼルバイジャンの飛び地のナヒチュバンの方向。
(右)アルメニアにこんな山があるのか!と思ったら、トルコ領。右側がノアの箱舟が漂着したと言われるアララト山。5,165mもある。
    左が富士山のような形のKlein Ararat山だが、小さいアララト山。3,896mもあり、富士山より高い。



(左)ゲガルド修道院。修道院自体は修復していたのか全容がわからなかったが、なかのこの柱に衝撃。鷹がいけにえの豚?をそなえている横で、猫が門番しているような。神秘的な場所であった。
(中)ガル二神殿。最初、間違ってこの下にある崖に行ってしまったが、その崖の上にある。1世紀に建てられたもので、1900年代半ばに修復されたとあった。
(右)時間の関係で早朝に訪問。門が開いてなかったが、門の外から見えた。スヴァㇽトノツ古代遺跡。古くからこのあたりに人が住んでいたことがわかる遺跡である。



【その他】
今回は飛行機に12回乗ったわけだが、何かトラブルはあるとは思っていたが、これまででもなかなかない経験をした。
ジョージアも十分堪能して帰国気分だった➉の飛行機が、若干遅れると連絡がある。
イスタンブールで7時間ぐらい時間があったので当初は問題ないと思っていたが、それが3時間遅れになると連絡あり。
それでもまだ大丈夫と思っていたら、今後はフライトキャンセルになったと連絡があり・・・
さすがに焦った。係員はとりあえず待てとのことだが、日本行きの飛行機を変更しないといけないのと、オプションでカタール航空で帰国しようかと考えた。
イミグレのポリスにパスポートを渡して、とりあえずキャンセルしてもらい、イミグレを逆走するという経験をした。
カウンターではいろいろと言っている人がいたので、なかなか前に進まないが、ようやく順番がきて、大阪行きから少しでも早い成田行きに変更してもらった。
追加で1,276ジョージア・ラり(約7万円)かかるとのことだが仕方ない。そして、チェックインカウンターで新しい搭乗券をもらって、何とかなった。
あのまま空港で待っていると、結局、外に出されて、同じカウンターで手続きすることになったようなので、初動が早かった分、なんとかなったか。
トルコ航空は、⑥でもダブルブッキングとやきもきしたので、6回の搭乗で2回、トラブルがあった。
いいイメージがあったのに、もう乗らないかなーと思ってしまう。
トビリシは嫌いな街ではないが、トビリシ空港で3回もイミグレ通過したし、10時間もいたし、もう十分かなー
入国スタンプが5個になることになった。出国押してもらったあと、ポリスが何かやっていたが、スタンプを押してなかったので、再度、イミグレ通過時にもうひとつ増えていた。

①KIX→イスタンブール(トルコ航空)
②イスタンブール→クウェート(トルコ航空)
③クウェート→バーレーン(ガルフ航空)
④バーレーン→クウェート(ガルフ航空)
⑤クウェート→イスタンブール(トルコ航空)
⑥イスタンブール→バクー(トルコ航空)
⑦バクー→トビリシ(アゼルバイジャン航空)
⑧トビリシ→エレバン(ジョージア(グルジア)航空)
⑨エレバン→トビリシ(ジョージア(グルジア)航空))
➉トビリシ→イスタンブール(トルコ航空)
⑪イスタンブール→成田(トルコ航空)
⑫羽田→伊丹(JAL)

これをイスタンブール空港で書いていたら、今後は、成田行きの飛行機が遅れるとか・・・
定刻に着けば、なんとかちさのさんのソフトボールに間に合うかと思っていたが、50分も遅れるとか・・・
そして、結局、2時間40分遅れで、おまけに搭乗口がB18からD12に変更って、空港の端から端まで移動した感じ。
もちろん、ちさのさんソフトには到底行けず、御断りの連絡をしてしまった。
トルコ航空は、もう使いたくないなー