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思い出の地を巡る ~湖北・宜昌・荊州~

旅程

  2018年5月3日(木)
伊丹⇒羽田⇒成田⇒武漢
武漢・マルコポーロ(Marco Polo Wuhan)泊
5月4日(金)
武漢⇒宜昌(三遊洞)
宜昌・万達(Crowne Plaza Yichang)泊
5月5日(土)
宜昌⇒荊州(関帝廟)⇒武漢
武漢・シャングリラ ホテル ウハン(Shangri-La Hotel, Wuhan)泊
5月6日(日)
武漢⇒成田⇒羽田⇒伊丹

(写真は湖北省・宜昌・三遊洞からの長江)

旅行記

三国遺跡巡りは2年前にほぼ完結、行きたいところはほぼ巡ることができた。しかし、この時期になると中国に行きたくなってくる。そこで思い出の地を巡ることにした。
たく州、五丈原、漢中、成都、広元などいろいろとあるものの、湖北に行くことにした。ここには三国遺跡のなかでも最も素晴らしいと思っている張飛像がある。しかも長江のほとりにあるので景色も最高にいい。宜昌に行くことに決めた。以前は、重慶まで入って、そこから船で三峡めぐりをしたものであるが、いまや中国各都市への路線も増えたし、新幹線もある。移動がほんとに楽になったものだ。しかし、ANA路線はほぼ中国からのインバウンド観光のための時間になっており、日本発が夕方、中國発が朝で、しかも乗客の9割ほどは中国の方のようであった。しかも満席。中国の旅行ブームのすごさを感じた旅でもあった。

5月3日(木)
今回は成田から武漢だ。大阪からいくと一度東京にいって、また引き返す形になるが、武漢への直行なので楽である。便は夕方なので、のんびりできる。9時に起きていつものあべの橋からバスに乗ろうとすると、さすがにゴールデンウイークでもあり、バスが満員。仕方なくタクシーで伊丹へ。羽田から日暮里まで行き、安くて速い京成スカイライナーで成田へ。確かに早くで40分で成田に着いた。ラウンジでいつものカレーとうどんを食べてのんびりして1825定刻の武漢行きに搭乗。中国の方でいっぱいである。しばらくしたら機内食が出てきたが、天丼でこれがなかなかおいしい。中国大陸に入って、上海、鎮江、南京あたりの上空を飛んでいく。昔巡ったところだと思いながら、ここはどこの夜景だろうかと楽しむ。ほぼ定刻どおりの2210に到着。武漢の天河空港は何回か来ているが、こんなに新しかったかな?しばらく来ない間にだいぶきれいになったのだろう。2245に空港をタクシーで出発、まずは漢口駅に向かう。明日の切符を買うためである。駅には2310に着いたから30分もかからなかった。夜だからか高速ができているからか、以前よりも格段に早くなっている。切符売り場に行くが、自動販売機がずらっと並んでいる。外国人はここでは買えないので、違う売り場にいくと人がいた。しかも以前に比べたら、とても愛想が良くなっている。中国もサービス向上しているのだろうか。宜昌東駅までを買うが84.5元と安い。どんなに経済発展しても、新幹線のチケットが安いのはほんとにありがたい。そこからホテルのマルコポーロに移動、0時前に到着。会社のポイントを使うとタダで泊まれるホテルなのでありがたい。しかもとても綺麗だ。長江沿いなので、長江が一望できる。バスタブに入りながら、長江を見下ろせるなんて、とても贅沢である。この日は230に就寝。


5月4日(金)
830に起床。せっかくなので長江まで散歩する。砂浜のようになっていて、現地の方が釣りをしている。公園として整備されているので、とても綺麗である。ホテルを10時に出発して漢口駅に行く。1020に駅についてマックでハンバーガーを購入。1050に漢口駅出発だが、電車のなかでハンバーガーを楽しむ。景色を見ながら、快適である。宜昌東駅に着いたのが1246と定刻どおり。2時間で到着。以前はバスで移動したことがあるが3時間以上かかっていたことを考えると、とても早くなった。まずは、ホテルにチェックインする。タクシーで15分ほどで、Crowne Plazaに到着するが、まだ早かった。Crowneだがワンダグループであるが、どの都市のホテルもとてもいいのでよく使う。グレードが高い割には、値段のそれほど高くない。40分ほど待ってからチェックインするが、このホテルも川沿いなので、川まで散歩する。さっき武漢で見た長江の上流側である。あまり迫力を感じなかったが、のどかである。三峡ダムができる前まではかなり急流だったのだが、さすがに上流でせきとめているので、穏やかな流れになったのだろう。残念な気もする。そして14時にチェックインして、今回のお目当ての三遊洞に向かう。ホテルが南側にあるので街のなかを通るが20分で到着。残念ながら小雨っぽいが、それでも張飛像のところに向かう。すこし奥にあるが、劉封城で撮影したあと進んでいくと、見えてきた!長江が見えて、張飛の背中が見える。変わらずの姿に感動である。どんなに中国は発展しても、この像だけは永遠にあってほしい。

どこからの客がわからないが、中国の方々の団体客がすごい。張飛像をバックに写真を撮りまくっている。その近くで鳴りをひそめながら張飛像を楽しむ。何度見てもこの像は素晴らしい出来だ。張飛の荒々しい性格と躍動感がよく出ているのである。ほれぼれしながら像を眺める。しかも、ここからは三峡の一部が見えるのも素晴らしい。西陵峡であるが、ここも以前、飛船で通った。2002年のことだからほんとに懐かしい。三峡ダムができてから、相当の年数が経っているということか。また、上流の奉節にも再び行ってみたいものである。この張飛像あたりの景色はほんとに好きで、ずっといることができる。上流から車をたくさん搭載した船や中型タンカーがいくつか通っている。のどかな風景である。ひとしきり堪能した後、。そろそろ夕暮れということで引き上げることにした。三遊洞あたりはバスやタクシーがそれほど停まってなかったが、運よく白タクがあったので搭乗。若干高かったけど100元なのでそれほど大したことではない。ちなみに行きは80元だった。とても満足してホテルに帰る。ホテル近くのいい感じの中華料理屋があったのでそこで食す。とても美味しい。この旅の目的を早くも達したこともあり、満足である。疲れていたこともあり、2130には就寝。


5月5日(土)
この日は宜昌でゆっくりしようと思っていたが、ここまで来たら荊州に行きたくなった。宜昌は張飛なら、荊州は関羽だ。本場の関帝廟にお参りしたいのだ。8時に起きてゆっくりとホテルで朝食をとり、11時前にホテル発。1206宜昌東発で荊州へ。荊州まではわずか40分ほど。荊州まではのどかな田園風景が広がっている。荊州駅から関帝廟までは10分だ。関帝廟は日本でもあるぐらい数多くあるが、ここは本場の関帝廟。関羽が祀られている。荊州は2007年以来だから11年ぶりか。金色の関羽像のほか、周倉、関平も元気に立っている。廟のなかに書かれている絵や文字などすべてが素晴らしい。荊州を関羽が守っている話や、三国志に関する話がいくつか書かれている。荊州をとったときは劉備軍は勢いがあった。諸葛亮やほう統の軍師を得て、関羽、張飛のほか趙雲、黄忠など名だたる武将がいた。勢いをつけて四川に攻め入るとき、この重要拠点の荊州を関羽に任せたのだ。曹操軍も蹴散らして順調であったが、関羽の傲慢さがあとで響いた。孫権軍に攻められ、最期は呂蒙に捕らえられてしまう。首は曹操へ、胴体はこの近くの当陽に葬られた。関羽がいた期間を考えると、荊州が最も長いのである。街を歩けば、関羽ゆかりの地やら名前が今でも残っている。荊州の方は関羽が誇らしく、そしていまだに神様として崇めているのだろう。

荊州には数多くの三国遺跡があるものの、2回目だし関帝廟だけで十分に満足であった。その後、城壁に向かう途中、立ち寄ったレストランがなかなかうまい。11年前に来た時には、荊州賓館に泊まったが、そのホテル近くに「えみ」という焼肉屋があった。大分から出てきて農場経営して育てた牛を焼肉として店を構えており、もとは建設業だったけど農業に転身したようだ。その店があるかと思って探したが、残念ながらなかった。都市開発でほかの地に移ったか、あるいは撤退したか。いずれにしてもどこかで焼肉屋をやっていてほしいものである。そんなことを考えながら、城壁のすばらしさを堪能する。よく見ると、巨大な関羽像がある。前もあったか記憶なかったが、おそらくそんな計画があったように記憶はあった。とにかく巨大である。近くに行こうかと思っていたが、公園内だし遠そうだったのでやめた。そのまま荊州駅に向かう。1729の新幹線に乗り1901に漢口液に到着。これで短くてピンポイントであるが、三国遺跡の旅が終わった。再び訪れるというのもいいものである。この日も会社のポイントでタダで泊まれるシャングリラホテルでのんびりする。しかし、このホテルもとてもいい。美しすぎる。中国はホテルランクの割には、ホテル代がとても安いのでリーズナブルである。この日はホテルのレストランで食事をして0時過ぎに就寝。

5月6日(日)
この日は帰国するだけ。6時に起きて730にホテル出発。8時前には天河空港に到着してラウンジでのんびりした後、9時過ぎに搭乗。定刻通り935に出発。成田到着が定刻より少し早くて1415。そのあと日暮里、蒲田と寄って伊丹に2035着。短くて再びの遺跡であったが、それでも大満足できる旅であった。やはり三国遺跡は素晴らしい。今度は当陽に行くか、奉節にするか、やはり長江沿岸がいいかな。またじっくり考えて次の旅の計画を立てよう。これからも三国遺跡巡るぞ!

~完~


(左)マルコポーロからの長江の眺め。 (中)宜昌・三遊洞の張飛像。かっこえぇ。 (右)張飛像から西陵峡方面。


(左)張飛像から見えた車運搬船。巨大。 (中)荊州城。 (右)荊州にある巨大関羽像。


新幹線の駅シリーズ。宜昌東、荊州、漢口駅。