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イギリスとモロッコ、そしてポルトガル
【旅程】
2011年8月14日   伊丹⇒成田⇒ヒースロー      ヒルトン・ロンドン・ケンジントン泊
8月15日 ロンドン観光(バッキンガム宮殿、ウェストミンスター、ビッグベン、グリニッジ)
                           ヒルトン・ロンドン・ケンジントン
8月16日 ヒースロー⇒カサブランカ⇒マラケシュ              パームプラザ
8月17日 マラケシュ⇒アトラス山脈⇒カサブランカ            リヤド・サラム
8月18日 カサブランカ                         リヤド・サラム
8月19日 カサブランカ⇒リスボン                  チボリ・オリエンテ泊
8月20日 リスボン⇒ヒースロー⇒イーストボーン     ベストウェスティン(Lansdowne)
8月21日 イーストボーン、レイ             ベストウェスティン(Lansdowne)
8月22日 イーストボーン、セブンシスターズ⇒ヒースロー⇒ミュンヘン⇒(機中泊)
8月23日  ⇒(機中泊)⇒成田⇒伊丹
写真はモロッコ・マラケシュのシンボルであるクトゥピア(ミナレット)。


【旅行前】
子どもたちと一緒ならどこでもいい。ということで、今回は子どもに行きたいところを聞いてみた。するとニューヨークとのこと。それから航空券手配などを考えてみるが、どう考えても高い!!お盆の時期はあり得ない金額になる。ということで、違うところは?ということで聞いてみると、フランスかイギリスとのこと。フランスもいいね〜ということで調べてみたが、イマイチ航空券がうまくとれない。それならイギリスにしようか、ということでイギリス決定!どうも、子どもはイギリスと言っていたが、お母さんがフランスと言っていたみたい。
イギリスというものの、もう何回も行っている。ということで、ロンドンを案内して、まだ行っていないホワイトクリフにいくことにした。ピーターラビットの世界も捨てがたいものがあったが、ロンドンから少し遠いのでホワイトクリフとした。それならついでにアフリカでもいこう、ということで、一番近いモロッコにいくことにした。イギリスからならそれほど遠くなく気軽に行ける。無料航空券を調べていると、スターアライアンスなので、ポルトガル航空を利用するとなるとリスボン経由になるようだ。それならということで、せっかくだしリスボン観光もすることにした。いつものように強行軍である。でも、イギリスもモロッコも、リスボンも行けるとなると、胸が高鳴るものだ。

モロッコはとても期待が高い国であり、しかもずっと行きたかった国。モロッコにははまる人も多いようだし、とても楽しみであった。それと昔から名前からしてカサブランカは魅力的な街と勝手に思い込んでいた。だからカサブランカのホテルでゆっくりすごすかなと思っていたが、せっかくなのでマラケシュにも行くことにした。それが後で正解だったのだが、カサブランカはとてもがっかりした感じだったな。ちなみに、子供たちはリスボンが一番良かったみたいだった。

【今回のドライブ】
モロッコ、ポルトガル、イギリスでレンタカーを借りる。モロッコでは803Km、ポルトガルでは80Km、イギリスでは271Kmを走ることが出来た。いつもよりも短い感じではあるが、モロッコの荒野を走るのは気持ちよかった。

そしてガソリン代は以下のとおり。1ディナール=約10円、1ユーロ=約115円
@マラケシュ 300ディナール (?L)
Aカサブランカ 370ディナール(51.39L)@7.2(97.2円)  

Bリスボン 9.38ユーロ(6.18L) @1.519ユーロ(168.12円)
Cロンドン 67.3ポンド (?L) @2.3367ポンド(297.79円):1ガロン?時間がなくハーツで精算。


【旅行記】
8月14日 伊丹⇒成田⇒ヒースロー⇒ケンジントン

今年は伊丹から成田経由。成田を使うのは久しぶりだ。タクシーで伊丹までいき、7時55分の成田行きに予定どおり搭乗し出発。成田ではラウンジでくつろぐ。うどんがおいしくて2杯も食べてしまった。満腹だ。そして、これも久しぶりだが、ロンドン行きのANAだ。ロンドン行く便は機材が比較的新しくていい。新潟上空を通過するともう日本海。そしてシベリアに突入するが、ここからが長い。シベリアはほんとに大きい。いつかはシベリア鉄道で横断してみたいものだ。機内食でも結構満腹になるが、それでも機内ではなんとしても麺類が食べたかった。うどんを注文するが、ないとのことなので、ラーメンを食べる。長時間、飛行機に乗っていると、この麺類はほんとにおいしく感じるのだ。そしてフィンランド、デンマークを過ぎて北海に突入するともうイギリスだ。イギリスの大地が見えてくると興奮するものだイギリスらしい田園風景が広がるのを楽しんでいると、テムズ川が見えてくる。そうなるともうヒースローだ。12時間20分で到着。長かった〜。

イミグレをすんなり通り荷物を受け取ると、ターミナル3を出たところにある喫煙コーナーでいっぷく。これがまたたまらない。15:50に現地について17時にはホテルに向かうタクシーに乗っていたので、早いものだ。ケンジントンにあるヒルトンまで35分ほどで到着。ロンドンではこのホテルばかりで泊まっている。ヒースローに近いし、閑静な住宅街だし、しかもロンドンにしては安いのだ。この日はケンジントンの周りをぶらぶら歩いて、21:30と早めに就寝。
  
(左)シベリアの3つの大きな川のひとつの河口。なんて川かわからなかった。シベリアの環境破壊がとまってくれればいいが。
(中)ついにイギリス突入!  (右)ヒルトン・ロンドン・ケンジントン。いつもの宿だ。


8月15日 ロンドン市内観光
初日の朝!ロンドンは仕事ばかりだったので、1日観光するのは初めてだ。でも、今までの知識をもとに子供たちにもいろいろと教えてあげるという気マンマンだ。張り切って9時にホテル出発。
地下鉄に乗ってホランドパークからグリーンパークへ。地下鉄はチューブというんだ!かなり古いでしょ、初乗り料金高いけど、1日券買えば安いのだ、地下鉄マップってかっこいいでしょ、などなど、得意げに話しながら移動。そしてグリーンパークからまずは日本大使館へ。この前、この中に入ったんだ、などと言いながら、記念撮影し、バッキンガム宮殿に向かう。グリーンパークを歩いていると、あまりにも気持ちがよくってベンチで休憩。前回はリスがいたけど、今回は会うことができなかった。そして閲兵を見ようとバッキンガムにいくが、交代式があるようだ。時間が少し余ったので、飛行機をうまく写真撮れるか競いながら待つ。周りの花壇も整備されていてとても綺麗だ。そしてようやく11:30から交代式だ。音楽が鳴りながら交代しているが、それにしてもすごい人。よく見えない。かなり早い時間から並んでいる人もいた。でも、子供はさすがに優先的に前にいかしてくれる。下のチビ(小3)は、一番前に陣取っていた。テレビでみる光景に感動する。
  
(左)朝ホテル周りを散策。イギリスっぽい!  (中)バッキンガム宮殿。閲兵の交代式前からすごい人だ。  (右)交代式。子供が最前列で撮影したので、とても綺麗に撮れた!

そのあとはウェストミンスター寺院へ。ちょうど、ウィリアム王子が結婚したばっかりだったので、そのグッズやら写真がたくさんあった。中に入るには長蛇の列だったのであきらめてビッグベンへ。近くで見ると巨大だが、どうも美しく見えない。そこからテムズ川を渡り、反対側へいく。天気があまりよくないので、写真写りはよくないが、それでもロンドンの象徴だ。素晴らしい。観覧車であるビッグアイにも乗ろうと思ったが、あまりにも高い値段なのであきらめることにした。4人乗れば1万円近くする値段だ。その近くにあったマクドナルドに行くが、そこも人がいっぱいで買うこともあきらめ、トイレだけ借りる。朝に作っていたおにぎりだけで、簡単な昼食とした。そして子供たちのリクエストにより、ロンドン橋に行くことにした。バスも考えたが、せっかくなのでテムズ川沿いを歩く。結構距離があるが、それでも気持ちがいい。途中、西暦2000年を記念して造られたミレニアムブリッジなどがあったり、帆船があったり、街並みを楽しみながら散策する。そして、ようやくロンドン橋に到着!これ??って感じの普通の橋であるが、確かにロンドン橋だ。私も最初にイギリスにきたときに来たものだが、これ??って感じだった。その向こうにあるタワーブリッジのほうが、確かに立派そうだ。
  
(左)ウェストミンスター寺院ではウィリアム王子の結婚の写真があった。  (中)ビッグペンはこのアングルが好きだ。  (右)これがロンドン橋!童謡になるまでの橋だが、普通の橋である。

そのあと、子供のリクエストで、グリニッジの天文台に行くことにした。テムズ川を船でいくと近いので、近くのピアにいく。しかし、そこは乗船できないところで、タワーブリッジを渡って反対側に行かなければならなかった。でも、ロンドン塔も外から見ることができたし、まーよしとしよう。わずか15分の船旅だったが、なかなかのものだった。もう17時過ぎだったので、閉まるかもしれないということで、駆け足で天文台へ。すると、まだたくさん人がいて大丈夫そうだった。経度0度の地点では記念撮影するために並んでいる。そして、世界各国の主要な都市までの距離なども書いている。さすがイギリスだ。東京も書いていた。そのほか、昔、ここで観測していたという部屋や器具などを見学した。子供は夏休みの自由研究で、緯度と経度を調べるようで、まさにうってつけの場所だ。いい研究ができるはず。グリニッジ天文台からテムズ川方面を見ると、高台になっていることもありとても景色がいいのだ。オリンピックの会場になると思われるスタジアムも建設中だった。すぐ近くに見える。とても満足してグリニッジを後にする。

そして、2階建てバスに乗るのも子どものリクエスト。ロンドンまでのバスがあったので乗り込む。2階にあがると一番前があいていた。自分も2階建てバスに乗った記憶があまりなかったので、ほぼ初めての感覚。景色がとてもいいし、気分もいい。最高の気持ちで、ロンドンまで過ごす。子供たちは最初は興奮していたが、疲れているのか、途中から熟睡しはじめた。時差もあるし仕方ない。約1時間でラッセルスクエアに到着。ロンドンでも下町だ。夜になるととても寒くなってきた。お腹も減ったので、ピカデリーサーカースまで地下鉄で行き、中華街にいった。以前いったところはあまりおいしくなかったので、違う店にいった。するとそこはなかなかのものだった。満足してホテルに22時過ぎに到着。ロンドンを堪能できた1日だった。とても満足して23時過ぎに就寝。明日はモロッコだ!!

  
(左)グリニッジ天文台の経度0度の線とモニュメント。  (中)天文台からの眺め。  (右)中華街。


8月16日 ロンドン(ヒースロー)⇒カサブランカ⇒マラケシュ
(距離はカサブランカからの距離、時間は前の地点からの距離で実走時間)
カサブランカ空港⇒マラケシュ(270.9Km、4時間(ホテル探しに30分ほど迷った時間含む)) 

さー、この旅のメインとなるべきモロッコだ!気分も高まる。

朝はロンドンのホテルで優雅に朝食。イングリッシュ・ブレックファーストだ。気分もなんとなくリッチになる。そして、ホテルを出発、ケンジントンからヒースローまで近いのでタクシーを利用。そして、今まで使ったことのない航空会社のBMI(ブリティッシュ・ミッドランド・インターナショナル)で、ターミナルも1だ。さすがに古いターミナル。しかし、チェックインカウンターはとても豪華であった。チケット発行したあと、すぐ横にあった両替所でモロッコ・ディルハムに交換した。これも見たことのない通貨だ。イミグレ通ってしばしラウンジでくつろいだあと搭乗。見た感じ、乗客はモロッコっぽいひとばっかり。窓側が取れなかったので、窓側にはフランス語を話すおっちゃんだった。しばし、イギリスとはお別れだ。

イギリスののどかな田園風景をしばらく見ると雲に突入。機内食は軽食であったが、とてもうまい。キットカットもついていてうれしい。アラビア語で書かれた入国カードを記載して、準備万端。10:10に出発し、12:30に到着。時差が1時間なので、飛行時間は3時間20分だ。
度である。着陸間際になると意外にも穀倉地帯が広がっており、温暖さがよくわかる。写真を撮ったりしていると窓際のおっちゃんが席をかわってくれた。とてもラッキーだ。モロッコの景色を堪能しながら、しこたま写真をとった。

(左)BMIのとても綺麗なチェックインカウンター。 (中)意外にも穀倉地帯という感じだ。モロッコは場所によって気候がまったく異なる。 (右)空港の標識は、アラビア語、フランス語、英語となる。

アラビア語のオンパレードの空港内をとおり、イミグレも無事通過。そしていつものハーツにいき、気のいいにーちゃんと話しながら手続き完了。おっちゃんに案内されて車の場所へ。しかし、外は暑い。少し大きめの4WDだ。アップグレードしたからといわれたけど、そんなに新しくなく、むしろかなり古い感じ。でもモロッコだから、このぐらいの古い車のほうがいいかも。
モロッコのレンタカーはかわっている。ガソリンが半分しか入っておらず、返却するときも半分でいい。カサブランカからマラケシュまでいくので、ガソリン補充しなくてはならない。空港近くのガソリンスタンドで入れて、マラケシュどっち?と聞いても、フランス語しか通じない。でもなんとか身振りで方向を教えてくれて無事出発。しばらく舗装もあまりされていない道を通るが、マラケシュ方面にむかう高速にのると、とても快適。何もない荒野をひたすらマラケシュに向かった。


(左)思ったより近代的なカサブランカ空港(モハメド5世空港) (中)マラケシュへ向けて出発! (右)マラケシュまではほとんどがこんな荒野。

カサブランカ空港から約150KmのところにPAがあったので、休憩。1時間30分ほど走った。ガソリンスタンドのほか売店があった。ラマダンの時期のようで、誰も食事していない。でも、のどが渇いたのでジュースを買い、アイスも買った。家族みんなでアイスを食べるが、私のだけなんか固まっている。でも気にせず食べるが、賞味期限が切れていることに後から気づく。でも、腹痛にはならなかったのでよかった。PAの周りはなーにもない荒野で、遠くに羊を放牧していた。風がとても強くて、ほんと荒野といった感じ。


(左)エンストしてる車。こんな荒野で大変だ。 (中)ラマダン中なので誰も食べていない。品数は充実していた。 (右)PAの外は何もない荒野。羊らしきものが放牧されていた。

そのPAからマラケシュまではそれほど遠くない。しばらく走ると高速下り口があった。カサブランカからマラケシュまで63ディルハムだから、約700円ぐらい。マラケシュの市内に入ったようだが、道も広いし街も広そうだ。モスクや独特の家並みを楽しみながら市街地へ向かう。だんだんと車が多くなってきた。とりあえずホテルに向かう。が、なかなかみつからない。グーグルで調べていたものの、地図と実際がどうも違う。30分ぐらい同じところをぐるぐる廻り、ようやく見つけた。開発中のエリアのようで、新しいホテルが2、3あるが、泊まるホテルの前は建設中のビルが放置されていた。建設ストップになったようだった。なんとなく作られたエリアだ。

パームプラザというホテルだが、新しいのか。チェックインすると、2部屋予約していたのに、アップグレードしたからということで、大きな部屋ひとつになった。でも部屋はとても広い。ベッドがひとつしかなかったから、部屋を変えてもらおうかと思ったが、広くて気に入ったのでそのままとした。夜は私だけソファーに寝るという羽目になったが。いったん落ち着いたところで、マラケシュの市街地に向かう。日暮れでいい感じ。そろそろイスラムのお祈りが始まるころだ。最初、旧市街地に入ってしまったが、とても下町。しかもなんとなく治安が悪そうだし、いい雰囲気ではない。車でさっとまわってクトゥピアに向かう。


(左)パームプラザホテル。長〜いリムジンがあった。 (中・右)旧市街地。ごみごみしていて、どことなく治安悪そう。

マラケシュのシンボルであるクトゥピア近くの駐車場にとめる。5ディルハム。クトゥピアの夕暮れどきはとても美しい。しばし、見とれながら写真をとりまくる。独特の音楽が流れてきて、雰囲気も最高だ。そこから、スークへ向かう。馬車が並んでいて観光地の様相だ。そこから大きな広場にでると、屋台が多く並んでいる。ここでイモトアヤコが蛇におっかけられていたんだ、といいながら屋台へ。興味津々ではあるが、食べるのは勇気がいる。呼び込みがすごいが、また後でということで、さらに奥のスークへ。


モロッコのみやげで定番のバブーシュ(スリッパ)やタジン鍋が所狭しと並んでいる。圧巻だ。いろんな店があるが、売っているものはほぼ同じか。かわいいタジン鍋やキーホルダーなど、おみやげを買う。すると、なにやら果物を売っているおっちゃんがやってきて、タバコくれといってきた。あげると、その果物を食べろといってくる。食べてみるとこれがなかなかおいしいのだ。乾燥している地域なので、こんな果物は重宝するのだろう。記念撮影などして、とても和んだ。マラケシュのスークは確かにいい!ここにはまる日本人が多いというのもよくわかる。モロッコの1日目は大満足のうちに終わった。

(左)夕暮れ時で美しいクトゥピア。もうすぐお祈りの時間だ。 (中)所狭しと並ぶタジン鍋などの陶器。 (右)何軒も並ぶ屋台。



8月17日 マラケシュ⇒アトラス山脈⇒カサブランカ

(距離はカサブランカからの距離、時間は前の地点からの距離で実走時間)
マラケシュ(270.9Km)⇒アトラス山脈(381.0Km、3時間)⇒マラケシュ(471.2Km、2時間)⇒カサブランカ(736.8Km、3時間30分) 


マラケシュは観光で有名な都市だが、夜にスークに行ってしまうとあとは行くところがあまりない。スークにもう一度いくかといっても、それほど気が進まない。できることならここまできたならサハラ砂漠まで行ってみたい、という気持ちのほうが強い。なら、夜にはカサブランカに行かなければならないが、サハラ砂漠までとは行かないが、近くまでいってみようということになった。朝食はアフリカンブレックファーストというべきか、アフリカチックであった。そのへんに落ちてそうな果物の実とか。味付けもなんとなく雑。それでも朝の優雅なひとときを、中庭を見ながら楽しむ。そして、子供たちのリクエストである、プールに入ることにした。中庭にあるが、なかなか美しいプールだ。夏の旅行らしいのであるが、泳ぐとあとが疲れる。それでも、子供たちと一緒になって騒ぐ。1時間もすればだんだんと飽きてくるので、子供たちもプールからでようということになる。また、カサブランカで泳ごうということになった。

(左)アフリカ料理!?  (中)眺めはとても良い。 (右)のんびりとプールで。


そしてホテルを12時30分
に出発し、車で市街地を通る。観光地らしい場所を廻る。まずはアグノウ門。スルタンが宮殿に行くために使われた門だが、死刑にされた罪人の首をさらしていた場所でもあった。車を止めようとしたが、駄目だということなので家族だけおろして私はぐるっと運転。門だけ見れればいい。家族も写真を撮ってすぐに車に戻ってくる。その後、旧市街地を廻り宮殿を通ると市街地を出る。城壁で囲まれているのは、ベルベル人が作った街の特徴だろう。そして、少し迷いながらも、ワルザザートに向かう道にはいる。あとは一本道だ。

しばらくは荒野でときたま木がある感じであったが、徐々に山に登っていく。1時間ほど走ると田舎町を過ぎてかなりの山道になってきた。そして峠の山小屋があったので、そこで休憩。マラケシュから70Kmほどであるが1時間30分かかった。日差しがきつくて暑く感じる。この時点でもう15時前なので、ワルザザードはもちろん、サハラ砂漠を見るということは不可能そうであり、あきらめた。まだまだ山が続きそうだったが、もう少しだけ行ってみることにする。山間部の貧しい感じの家が点在しているが、驚いたことにアンテナが各家についている。政府からの援助でもあったのか!?乾いた感じの山の景色を楽しみながら、30Kmほど走るが、グネグネ道で、家族全員が気分悪くなってきている。タダート(Taddert)という街があったので、そこを終点にする。ここからも、ワルザザードまで100Kmほどあるので、とてもじゃないが、いけそうにない。家族全員ゲロゲロのなか、しばしロバにまたがる地元の農夫や美しい山の景色を楽しむ。

(左)モロッコ国旗を掲げまくっている街  (中)そろそろ上りになってくる。ロバが活躍している。 (右)峠から見るマラケシュ方面。のどかだ。

30分ほど休憩して引き返すが、子供たちはほんと気分悪いみたいだ。何回か休憩しながら、地元の子供たちに手を振ったりするも、車に乗ると気分が悪くなるらしい。かなり重症だ。とにかく山をすぎるまでは我慢させて、マラケシュ近くの平坦なところで、何回目かの休憩をとる。もう、子供たちはフラフラ状態。この時点で18:30だ。カサブランカにつくのが何時になるだろうか、と思いつつ、現地通貨がなくなってきたので、銀行でキャッシュを下ろす。そこからカサブランカまで高速をぶっ飛ばすが、子供たちは就寝。まっすぐの一本道なので、少しは体調がマシなようだ。だんだんと陽が暮れてきて、暗がりの中、カサブランカへ向かう。高速にはランプもなく、街らしい街もなく、夜になると真っ暗になる。こんなところで、エンストなんかしたらとんでもないことだ。そんなことを考えながら、途中、パーキングで休憩をはさんで21:30頃にカサブランカに到着。思ったより早く着いた。高速をおりてカサブランカの街を走っていくと、綺麗な街かと思っていたが、かなり街が汚い。なんとなく中国の街みたいだし。港町ということもあるのか、建物も潮でやられているのかもしれない。そう思いながら走っていると、ひときわ目立つミナレットがあった。ハッサン2世のモスクだ。巨額な公費を投入して建設したらしく、高さは200mもある。しばし休憩。ホテルはリヤドサラムだ。モスクからそれほど遠くないはず。ホテルに向かうが、地図では大きなホテルなのだが入口がどうもわからない。何度も同じところをまわって、現地の方に聞いてようやく場所がわかった。とても小さい入口で、ここがホテルの入口とは思えないぐらいのところだった。すでに23時過ぎ。かなり遅くなってしまった。ま、次の日はカサブランカでのんびりの予定だから、いいけど。

(左)山間部にある集落。土で家を作っているのか。 (中)ワルザザードまでまだ111kmもある。 (右)アトラス山脈の入口ぐらいか!?ここで引き返す。



(左)農夫がロバにまたがって歩いて行った。 (中)マラケシュからワルザザードまでのバスが走っている。この近くで現地の子供たちが遊んでいた。
(右)マラケシュから高速にのって一路カサブランカへ。210Kmほどある。


8月18日 カサブランカ

(距離はカサブランカからの距離、時間は前の地点からの距離で実走時間)
カサブランカ市内(736.8Km⇒762.0Km) 

昨夜遅かったこともあり、のんびりと10時過ぎに起床。ホテルのベランダからはカサブランカの海岸が見えるし、大西洋も見える。そういう意味では申し分ないのだが、どうもホテルが古い。昨夜は虫がでてたし、設備自体がかなり古い。ま、仕方ない。ここでは2泊なので我慢しよう。朝食を食べたあと、子供たち待望のプールへ!部屋から見えていたプールに行くが、どうも水が汚い感じがする。それでも気にせず、泳いでいたが、子供たちはあまり乗り気じゃないらしい。水が汚いからだ。はやく泳ごうと言っても、なかなか入ってこなかったところ、ホテルのオーナーぽい人がよってきた。この水は危険だから早く出てください、と言われる。なんと!確かに水が汚いはずだ。有料のプールが別のところにあるから、そちらを無料で使ってください、と言われた。とても紳士的な方で、親切に対応してくれた。一方でプール係の若いにーちゃんには、かなり厳しく叱っていた。昼から、汚いプールはすべて水を抜かれ、大掛かりの掃除をしていた。有料のプールはさすがに綺麗だ。大西洋の間近にあって潮風を感じる。そこで、2時間ぐらい泳いでいた。子供たちもとても満足したようでよかった。

(左)中庭にあるプール。これが汚く危険と言われたプール。 (中)有料の綺麗なプール。 (右)プールサイドから海や灯台が見える。 

ホテルライフを楽しんだあと、カサブランカの街へいってみる。マクドナルドで空腹を満たしたあと、旧市街地のマーケットにいく。ホテルが郊外にあるので街の中心部に入っていくのだが、とにかく車が多くて渋滞がひどい。海沿いを走るので、大きな船もみえる。昨夜見たとおり、昼見ても古めかしいビルが多い。マーケット近くの路上駐車場において出発。マーケットにはいると、生活の臭いがすごくする。近くのひとたちが、買い物に来ている。観光客もいるものの、現地の人のほうが多いように思う。売っている物をみながら楽しんでいると、声をかけてくる人がいた。どうも元の奥さんが日本人で、日本は好きだといってくる奴だ。旧市街地にある名所や旧跡について説明しながら、一緒に回ってくれた。英語ではあったが、結構、細かく教えてくれたので、街の様子がよくわかった。やはり隣国のポルトガルとはあまり仲がよくないようで、昔は侵略とかもあったようだ。ユダヤ人の街や古い教会跡などもまわってくれた。そのあと、お土産を買いたかったのだが、ちょうど店も紹介してくれて、おそらくマージンをとっているのだろうが、ちょうどいいと思って、そこで結構買った。もう一人の方が門まで送ってくれたが、最後にやっぱりチップを要求してきた。ま、えっかと思って、少しだけあげた。それにしても、よく案内してくれたので、中を迷うことなく回れたし、おみやげも買えたし、満足度は高かった。なお、旧市街地の横に、ハイアットホテルがあって、トイレを借りたのだが、まるで別世界。ゴージャスなホテルだった。

旧市街地の帰りにハッサン2世モスクに立ち寄る。近くで見ると本当にでかい。お祈りが始まる頃であったので、イスラムっぽい音楽が流れ、続々と人が集まってくる。ラマダン中であったので、日が暮れてから弁当を食べているひともいた。近くを通ると、女性2名が一緒に食べる?と気軽に声をかけてくる。エジプトでもあった光景だ。海沿いでもあり、潮風と波の音がとてもいい感じだ。ライトアップしているのもとても美しい。しばらく、ぼーっとしていたい感じ。そして、ホテルに帰ったのが20時前。ホテルでのんびりと過ごすことができた。短い滞在ではあったが、明日でモロッコも終わり。

(左・中)旧市街地の店舗。お土産物から食料まで、いろんなものを売っている。 (右)ハッサン2世モスク。美しい!


8月19日 カサブランカ⇒リスボン

(距離はカサブランカからの距離、時間は前の地点からの距離で実走時間)
カサブランカ市内(762.0Km)⇒カサブランカ・モハメド5世空港(803.5Km) 

7:40起床。この日はカサブランカからポルトガルのリスボンへ移動する日だ。ホテルで朝食を済ませ、10:30にホテルを出発。比較的ゆっくりした出発だ。カサブランカの海沿いのホテルで、ラマダン中ということもあり、夜になるとどこからともなく人が集まってきて、歌や踊りを行うような場所だ。到着した日は、夜通しうるさかったが、夜明けと共に人がいなくなり、静かになる。とても不思議な感じであった。そういえば大西洋は見るだけで近くに行ってなかったので、ホテルの裏の鍵を守衛の人に開けてもらっていってみた。ホテルの下水がそのまま流れているということはおいておき、そこを通って海までいける。遠浅になっていて、穏やかに波がよせている。天気もいいし、とても気持ちがいい。海も綺麗である。これで2泊お世話になったホテルを後にする。空港の位置はだいたい分かっているものの、やはり途中、少し迷う。それでもなんとかホテルから50分ほどで到着し、無事にチェックイン。レンタカーも無事に返却できた。でも、荷物を預けたあと気づいたが、荷物がそのままロンドンにいくことになっていた。リスボンに滞在するものの、トランジット扱いなので、受付のおねえさんはそのように間違えたのだろう。荷物タグを見て気づいてよかった。すぐに説明すると面倒くさそうにタグを変えてもらい、別の男性空港職員がタグを持ってどこかに走っていってくれた。よかったよかった。搭乗口に向い13:30に搭乗し、14:05に出発(定刻13:25)。


(左)大西洋を見ながら優雅な直食。 (中)ホテルの裏の大西洋。 (右)カサブランカ空港に到着。

カサブランカを飛び立つと、すぐに大西洋に出る。しばらく海の上を飛行していたと思うと、ポルトガルが見えてきた。するとあっという間にリスボンの街が見えてきた。飛行時間は1時間強ほどだ。リスボンは2回目。以前来た時にはとても感動した街で、再び訪れたいと思わせる街であった。今回も、リスボンを経由するのであれば、せっかくなので1泊しようと思ったのだ。モロッコとポルトガルは時差が1時間。モロッコ時間で16:20、ポルトガル時間で15:20に到着だ。イミグレ通過し、レンタカーを借りて出発。17時過ぎに出発できた。ホテルは空港近くだったので、30分ほどで到着し、ひとまずチェックイン。オリエンテ駅のすぐ横なので、部屋から駅や電車が見える。そして、街に向かって出発!夏のヨーロッパは夜が長くていいものだ。

(左)リスボンが見えてきた! (中)着陸寸前にみえるリスボンの街並み。 (右)チボリグループのホテル。チボリ・オリエンテ。

18:30にホテルを出発してもまだ明るい。前回、どうしても行きたくて行けなかったのが、サンジョルジェ城だ。山の上にあるので、リスボン特有の急坂を上っていき。近くにとめる。そこから城まで歩くが、城の入口がとてもわかりにくい。結局、城の周りをぐるっとまわってようやく到着。重々しい感じの城である。入口で入場料を支払って、中にはいる。すると、いきなりリスボンの美しい街を見下ろせるのだ。とても素晴らしい!砲台跡やレストランもあって、城のなかといっても、なかで十分に楽しめる。日本でいう天守閣までいき、一番上にいく頃には、そろそろ暗くなってきた。リスボンの夕暮れというのは、本当に美しい。しばし、時間が経過するのを忘れて、街を見入ってしまう。この城に来て本当によかった。

(左)リスボンらしい坂道。 (中)黄色が多いのだが、たまに赤い市電も走っている。 (右)サンジョルジェ城の手前にあるグラサ展望台からの眺め。

城を出たのが21時になっていたので、お腹も減った。すると、城の入口にいい感じのレストランがあったので、そこで食事をする。店の外に座席があって、そこで雰囲気を楽しみながら、食事ができるのだ。注文して料理が出るまで時間がかかったものの、料理はおいしいし、とても満足できるものであった。食事が終わると22:30になっていた。そこから、ぶらぶらと車まで帰る道も、素晴らしい。可愛くてレトロな市電が走り、外套も雰囲気が良い。広場では演奏しているグループもいたり、車まで歩く30分間を楽しむ。ホテルに帰ったのが、23:30で子供たちはもう限界だったようだ。すぐに就寝。リスボンに来てよかった。

(左)サンジョルジェ城からの眺め。どこを見ても美しい。 (中)サンジョルジェ城の入口にあるレストラン。外で食べると気持ちいい。 (右)サンジョルジェ城近くの道。夜も美しい。


8月20日 リスボン⇒ロンドン⇒イーストボーン

リスボンでの運転(空港⇒オリエンテ⇒サンジョルジェ城⇒オリエンテ⇒ベレン⇒空港:79.6Km)
(距離はロンドン・ヒースローからの距離、時間は前の地点からの距離で実走時間)
ロンドン・ヒースロー空港⇒ブライトン(64.9マイル:1時間30分)⇒イーストボーン(90.4マイル:1時間) 


この日もかなり忙しい。ロンドンへ向かう飛行機の時間に間に合うようにリスボン観光だ。8時に起きるが、子供が少し体調不良とのこと。そりゃそうか、モロッコで山道にゲロゲロになりながら長距離移動があったし、リスボンも駆け足観光だ。ホテルで朝食をゆっくり取りながら10:50にホテルを出発。少しは体調がマシになったようだ。飛行機の時間は14:50で、その2時間前には到着しておきたい。もうほとんど時間がなかったが、ベレンだけはいっておきたかった。リスボン市街地を通りすぎ、4月25日橋の下を通りベレンへ。人が誘導しているが、その人に対してなぜかチップを払わなければならない。時間もないし、まいっかと払い、急いでベレンの塔へ。塔は川沿いにあるが、河口でありほとんど海である。ここから大航海時代に旅立っていったのだ。遠くアフリカやアジアまでとなると、気が遠くなる。船乗りたちはどんな思いでここを出て行ったのだろうか。生きて帰れる保証はない。本当に勇敢でなければ船にも乗れなかっただろう。塔は城のようになっていて中に入れる。でもそんな時間もなく、すぐに発見のモニュメントへ。ここはとても好きな場所だ。エンリケ王子を先頭にして、航海士や学者たちが続く。全盛時代のポルトガルを象徴しているようだ。そして、モニュメントの下には、世界地図があり、ポルトガルが何年に各地に到達したかを書いている。日本は1541年と記載されている。が、種子島に到達したのは1543年とされているので、2年違う。まさかのサバ読みか!?

(左)4月25日橋の下を通る。前回はこの橋を渡ったが、今回はパス。 (中)発見のモニュメント。古き良き時代だ。 (右)日本到達を示す年数。

ベレンには行きたい店もあった。エッグタルト発祥の地と言われている店だ。ジェロニモス修道院を外観だけさっと見て、パステル・デ・ベレンへ向かう。なお、日本名ではエッグタルトであるが、ポルトガルではパステル・デ・ナタと呼ばれる。観光シーズンということもあり、長蛇の列だ。あー、もう飛行機に間に合わない、と思ったものの、せっかくなので並ぶことにした。すると回転が早くすぐに座れてすぐにでてきた。カリカリとしてやっぱりおいしい。カプチーノと一緒に食べるのは最高だ。子供たちも満足したようで、よかった。外でおじいさんがバッチを売っていたので、いいバッチがあり購入。とても優しそうなおじいさんで印象に残った。さー、もう時間がアブない。すぐに空港へ向かう。超短時間であったが、行きたいところはすべていけた。ベレンを出たのが13時で空港に到着したのが13:50。国際線だけど、本当にギリギリになってしまった。家族を先に下ろしてレンタカーを返却にいく。すると、ここも長蛇の列。これはまずいということで、少し車を抜かしながら、ハーツのところへ。返却手続きをさっと終わらせなんとか14:30にイミグレ通過。いつも綱渡りの旅である。15時に搭乗し、15:05出発だ。定刻が14:50だったが、我々のせいで出発が遅れたのか!?申し訳ない感じであるが、とにかく乗れてよかった。

 ←店のホームページはこちら。


(左)これが店だ。 (中)写真見るだけで、また欲しくなる。 (右)バッチなどを売るおじいさん。笑顔が優しかった。

ポルトガルとイギリスは時差はない。17:40に到着。2時間30分ほどのフライトだ。ヒースローにくると、やっぱり巨大な空港であると実感する。しかも、ポルトガル航空は力が弱いのか、一番端っこのゲートでおろされた。ぐるっと回るだけでかなり時間がかかった。それでも、それほど混んでいなくて18:30にはイミグレを通過できた。ハーツレンタカーで借りるのであるが、空港からバスに乗らなければならない。ロサンゼルスなど、巨大な空港はそんなものだ。10分ほどハーツの車に乗ってレンタカーの貸出場に到着。そこは滑走路のすぐ横なので、飛行機が離陸するところがよく見える。ものすごい音であるが、迫力がある。飛行機マニアにはたまらない場所だろう。19:20にヒースロー空港を出発。イギリスってマイル表示だったけ?と思いながら、車を走らせる。

この旅行も、もうフィナーレに近づいている。2度目のイギリスだ。最後はホワイトクリフ近くでゆっくりしたかった。高速に乗って一路、南へ向かう。高速道路も車線が多くて走りやすい。ガトウィック空港近くを通ると車も少なくなってくるが車線も減少した。途中から一般道になって、ようやく港町のブライトンに到着。21時前だったので、海沿いのレストランで食事をとる。イギリスの南の海岸線には、リゾートのような街が数多くあり、ブライトンもそのひとつ。のんびりと休暇を楽しんでいる人ばかりだ。レストランも大繁盛している。イギリスのレストランにしては珍しく、パスタや肉が美味しかった。とても満足だ。そこからホテルがあるイーストボーンまでは近い。海沿いの道を通って30分で到着。もう暗くなっているので、山道でもあったし、少し怖かった。意外にも起伏の多い道だった。少しホテルまで迷ったものの、警察官に聞くとすぐにわかった。ほんとに海沿いにあるホテルだった。チェックインが0時。もうしんどい、早く部屋でゆっくりしたいと思っていたが、フロントの人、予約ないよと言われる。えっ、と思って確認すると、最初考えていた日程のままになっていた。あちゃー、と思い、2つ部屋空いてる?と聞くと、少し離れるけどあるよ、ということで、なんとかチェックイン。ベストウェスティン系列で、安いプランだったので、チェックアウト時に、キャンセル料がどうのこうのと言われたが、以後、気をつけてね、ということで少額ですんだ。とにかく疲れた。2時に就寝。

(左)ロンドン着陸時、ビッグベン周辺がくっきり見えた。 (中)ブライトンのレストラン。とても雰囲気がいい。 (右)左の端がブライトン、右下がイーストボーン。


8月21日 イーストボーン

イーストボーン(64.9マイル)⇒ビーチヘッド(93.4マイル:10分)⇒ライ(RYE)(136.4マイル:1時間10分)⇒イーストボーン(176.6マイル:1時間30分) 
(距離はロンドン・ヒースローからの距離、時間は前の地点からの距離で実走時間)


この日はホワイトクリフを楽しむ日。のんびりとできる。8:30に起きると、ホテルの窓から海がまん前に見える。海に行く間には、芝生がある公園になっている。昨日は遅かったので暗くて何も見えず、波の音しか聞こえなかったが、朝の景色はとてもいい。天気がよければフランスまで見えそうだ。子供はまだ寝ていたので、ひとりで散歩に出かけた。夏というのに、肌寒いが、それでも気持ちがいい。写真撮りながらぶらぶらとして、海を眺める。最高の朝だ。1時間近くぶらぶらしていたので、家族みんなが呼びに来た。そろそろ朝食食べようということで、ホテルの一階のレストランへ。ベストウェスティンは豪華な朝食があるのがいい。しかもレストランはどこか中世のつくりをしている。ドーバー海峡を見ながら、朝から優雅な時間を過ごすことができた。のんびり食べたあと、11:30にホテルを出発。イーストボーンから車で10分ほどのビーチヘッドの駐車場に車をとめる。のどかな田園風景が広がっているが、少し行けば崖になる。散策コースがあるので多くの人たちが歩いている。まずはビジターセンターへ入ってみる。ホワイトクリフの写真や本、模型などが展示されている。ルートはいくつかあるようだが、とりあえず歩くことにした。それにしても寒い。移動式のアイスクリーム屋があるがなんでこんなに寒いのに?と不思議であった(が、歩いてみてわかるが、欲しくなるのだ)。

(左)ホテル前からホワイトクリフ側の景色。 (中)ホテルの朝食はこんな感じ。 (右)ビーチヘッド周辺の景色。アイスクリーム屋はこんな感じである。


風が強いなか、散策コースを歩いていくと、分岐点がある。崖の上を歩くか下を歩くか。下から見たかったので、崖のそばをくだっていく。ところどころ、ホワイトクリフが見えるので、写真を撮りながら歩く。30分ほど歩くと、海沿いまででてきた。砂浜になっているところに、誰かが文字を書いていた。それを真似て家族で書いてみる。向こうの方に灯台が見えるので、近くまで行ってみたいと思い、海沿いを歩く。岩がゴツゴツしているので、かなり歩きにくいのだが、気をつけながら歩く。しばらくいくと、なんと車が落ちているではないか!?かなり大破している。なんとなく身震いした。怖いものを感じた。そこから上を眺めると、かなり高い。あんなところから落ちたのかと考えると、さらに怖くなる。気を取り直して歩く。だんだんと潮が満ちてきているのがわかる。行けどもいけども灯台に近づかない。向こうから人が歩いてきたが、おそらく灯台まで行った人だろう。30分近く行っただろうか、まだまだということがわかったし、潮がだいぶ満ちてきたので、引き返すことにした。すると家族が後ろからついてきているのに気づいた。おみやげということで、真っ白な石を探す。結構綺麗なものもあるものだ。チョークの原料になることもあって、触ると手がかなり白くなる。おみやげもできたし、砂場のところまで帰った。その頃にはだいぶ潮が見てきて、さっき文字を書いた部分がだいぶ海になっていた。岩場もそろそろ海に隠れる。最後にその岩場に行ってホワイトクリフを堪能しうえに行くことにした。

(左)下り始めたころはこんな感じで見える。 (中)砂浜におり、そこから行けるところまでいったけど灯台まではまだまだ遠い。 (右)このあたりは真っ白。

下りはいいが、上りはかなりきつい。ぜーぜー言いながら中間地点までのぼると、さっきいた砂場が見えた。いや、もう砂場はなくなっていて、完全に海になっている。せっかく書いたのに、文字も完全に消えた。沖を見ると泳いでいる人がいた。こんなに寒いのに、さすが皮膚が厚い外国人だ。楽しそうに泳いでいた。ひと呼吸おいてさらに上るが、最後の上りがとてつもなくきつい。もうゼーゼーいーながら一気に登っていく。たまらずひざに手をついて休憩していると、現地の人に「ネバーギブアップ!」と言われる。それに答える元気もなく、振り向いて軽くうなずくだけだ。心臓が破れるかと思うぐらいだったが、ようやく崖の上についた。頭もクラクラだ。汗もダラダラ。そして見えたのがアイスクリーム屋さん。これは絶対に欲しくなる!いい商売だ。家族が来るのを待って一緒に買った。これがまたうまい。3時間30分もビーチヘッドから散策していたことになる。とてもいい運動になった。

(左)いたるところに注意を促す看板がある。 (中)ここが最も高い崖。200M近くある。 (右)上から見ると灯台は小さく見える。

それから、車でクリフヘッドに向かう。まさに崖の先端ともいうべき場所だ。かなりの高さになるが、一番高いところで200m近くある。ここは車を近くに止めて、少しだけ歩いて景色を楽しんだ。多くの人が歩いていて、ブライトン近くの街から、イーストボーンまでも歩けるらしい。イーストボーン近くのホワイトクリフは十分に堪能した。疲れたこともあって、一旦ホテルに帰る。すでに16時だったが、アフタヌーンティーがあると書いていたので注文してみた。するとまさにイギリスの午後の過ごし方だ。ボリューム満点のケーキやらがでてきて、食べきれないほどだ。味もそこそこいける。かなり満足して、1時間30分ほどかけて、まったりとした。いい時間だった。もう18時だったが、東にいくとライというすごくいい街があるとガイドブックに書いている。まだホテルでゆっくりするのも早いので、いってみることにした。海岸線をひたすら東に向かうが、途中、いくつか港町がある。そのうちのひとつであるヘイスティングスという街は城もあって、人も多くて活気があった。ここもゆっくり回りたかったのだが、時間がないのでパス。素通りしてライへ。1時間強で到着。こじんまりした街だ。まずは教会にいってみるが、すでに閉店。シスターに追い出された。観光協会もあったが、すでに閉店。仕方なく街を散策するが、確かにいい雰囲気である。こじんまりしたホテルがあるが、5つ星だし、レストランも豪華そうだ。何か食事をと考えたが、さきほどアフタヌーンティーだったので、あまりお腹も減っておらず何も食べず、街の雰囲気だけを楽しんだ。1時間ほど散策して、再びイーストボーンへ帰る。そろそろ夕暮れだ。だんだんと暗くなってきた。イーストボーン近くのTESCOに着いた時には21時過ぎでもう真っ暗。ここでお土産を買ってイーストボーンの街に向かう。さすがにお腹が空いてきたので、街で空いていたピザ屋でテイクアウト。ホテルで遅い夕食となった。このピザがこれまたうまい!イギリスって料理美味しかったけ?と新発見の気分だ。最後の夜は家族でカードゲームで楽しんだ。1時に就寝。

(左)アフタヌーンティーの会場。優雅である! (中・右)ライの街並み。落ち着いていて日本人好みらしい。


8月22〜23日 イーストボーン⇒ロンドン・ヒースロー⇒ミュンヘン⇒成田⇒伊丹

イーストボーン(176.6マイル)⇒セブンシスターズカントリーパーク(186.7マイル:45分)⇒ヒースロー(271.6マイル:1時間45分) 

(距離はロンドン・ヒースローからの距離、時間は前の地点からの距離で実走時間)


長い旅もこれで終わりだ。今回もかなり駆け足にイギリス、モロッコ、ポルトガルと回ったものだ。いつもながらせわしない旅だ。でも、まだ行っていないところがある。セブンシスターズだ。この景色を見ずに帰ることはできない。8:30に起きて昨日と同じ朝食をとり、10:45にホテルを出発。本当はもう少し早く出発したかったのだが、いつもこんなもんだ。家族4人いれば仕方ない。17:10にヒースローを出発するので、15時ぐらいにはヒースローについておきたい。11時過ぎにセブンシスターズ近くの駐車場にとめ、そこから田園風景を歩く。羊が放牧されていてのどかなのだが、時間がないので、気持ちは焦る。30分ほど歩くと、河口があって、そこから見えてきた。でも川のこちら側からは写真で見たような景色が観ることができない。川の向こう側に行く必要があるが、幸い川は浅い。靴をぬいでじゃぶじゃぶと入っていった。対岸に行き、景色が見えるところまで行くが、なんとなくまだ違う景色だ。後ろを見るとこ高い丘がある。もしかしてあそこか!と思い、時間がないなかそこまで行ってみる。意外に早く行けたが、まさにこの景色だった!これを見たかったのだ。7つの崖もちゃんと見える。そこで、しこたま写真をとって景色を堪能する。晴れていないので真っ白に見えないのが残念である。晴れていればそれはそれは美しい景色なのだろう。このあたりはあまり晴れの日がないと聞いているので、曇でもラッキーと思うべきか。これでもう思い残すことはない。とても満足してホワイトクリフを後にする。車のところまで30分ほど歩くが、羊が間近にいたり、カヌーをやっているひとがいたり、本当にいい風景だ。ここはのんびりと散策すれば、ほんとに気持ちいいところだろう。セブンシスターズの崖の上も歩けるので、そこをずっと行けばイーストボーンまで行くのだろう。1日ぐらいかかるであろうが、弁当を持って来れば、とてもいいところだろう。

(左)角度が悪くて川を渡る。 (中)この景色を見たかったのだ!家といい景色といい何ともいえない。 (右)とてものどかな風景が広がるのだ。

13時過ぎにセブンシスターズを後にして、一路、ヒースローへ。道はわかりやすいので、すいすいと走り、思ったより早く着いた。15時前にハーツに車を返却し、15:30にチェックインして空港内へ。空港内にあるいかにもイギリスという店があり、そこでイギリスグッズをいくつか購入。イギリスを離れるときに買いたくなるので、いいところにいい店があるものだ。ヒースローから成田直行であればいいのだが、そのチケットが買えず、ミュンヘン経由となった。ミュンヘンまではスターアライアンス系列のルフトハンザだ。ルフトハンザは、以前乗った時に事前座席指定ができずに、家族がバラバラの席に座ることになりかけてあまりいいイメージがなかった。でも今回は、チェックインのときの人が良かったのか、ミュンヘンから成田までは、あいていたのでビジネスクラスの席を準備してくれた。ANA路線であるが、それでルフトハンザが好きになってしまった。とても快適に帰国できた。現地時間で8:50、日本時間で15:50に成田着。ラウンジでゆっくりして、18時成田発で伊丹へ。無事に大阪に帰ってくることができた。

今回の旅行でどこが良かったか子供に聞いてみると、意外にもポルトガルだったそうな。確かに美しい街で、好きな街であるが、わずか1日足らずの滞在であったのにもかかわらずである。欧州危機があって、失業率が高く治安も悪いと聞いているが、そんなことはまったく感じなかった。リスボンはこれからもあのままの街でいてほしいものだ。イギリスでは思ったよりも暑くなく、むしろ寒いぐらいだったのが、物足りなかったか。天気もあまり良くなかったのも残念であった。あと、モロッコはマラケシュはとてもよかったが、カサブランカがとても残念だった。確かにガイドブック見ても、カサブランカはゲートシティだけという感じであったが、とても有名な街だし、日本でもたくさん歌になっているのに、観光地らしいところがまったくなかった。それならフェズとかにも行けばよかったと後悔。ま、また行くことがあれば、サハラ砂漠とフェズにはいってみよう。さー、来年はどこに行くかな。

〜完〜

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