- Grand Canyon (South Rim) - 

1998年9月、2004年8月、2006年8月訪問   【入園料】車1台20ドル(運転手、同乗者込み)

ツアーで来ると、ラスベガスかららくらく飛行機でひとっとびする場合が多く、その場合、視界にばっとグランドキャニオンが広がり圧倒されるようである。しかし、私
の場合はひたすら地道で1日かけてたどり着いたのだ。まだかまだかということで、ようやく着いたのがヤバパイポイント。駐車場に車をとめて、キャニオンが見れる
ところまで小走りに行って、目の前に広がった光景に歓声をあげずにいられなかったものだ。ちなみにサウスリムのほぼ中央に位置するヤバパイポイントは、
1540年に西洋人として初めてこの渓谷を発見したスペイン遠征隊員がここで劇的な対面をしたようだ。

ここに来て人生観が変わった、とまで言う人がいる。ある種そうかもしれない。何せ、スケールが大きすぎてよくわからない。最初見たときは歓声をあげたもの
の、それが雄大すぎてよくわからないのだ。ここからノースリム(対岸)まで直線距離で15Kmぐらいらしい。つまり、谷の対岸までが15Kmもあるということだ。ふ
と足元を見れば、1000mぐらいはあるだろうか、これも高すぎてわからない。

朝と夕方のグランドキャニオンは見なきゃ損ということで、ここに1泊した。朝と夕方の景色は確かによかったが、昼間でも非常にいい景色のため、それほどこだ
わる必要もないか、と思った。要は、朝でも昼でも夕方でも景色は楽しめるということだ。谷底までいくトレイルがあるため、ここはどこでもいいから少し降りてみ
るとよい。雄大な景色を十分に堪能することができる。ただし、一番下までは行ってはいけない。高低差があるため気圧の関係で一度に上り下りすると、体調
が悪化し、最悪、死に至るらしい。一番下まで行くときは、1泊2日でいかなければならないようだ(コロラド川の川沿いに1軒だけホテルがある)。私は500〜
600mぐらい降りたところでやめておいたが、再度、登るのはきつかったものの、いい汗をかくことができた。

やっぱり「衝撃度」はAAでしょう。ただし、入場者数は年間450万人(2001年)であり、観光地化されすぎているため、のんびりできるという雰囲気はあまりなく
「のんびり度」はC とした。のんびりするなら対岸のノースリムのほうがいいようだ。なお、2004年8月は、ノースリムを最初に行き、その後サウスリムに行くとい
う、かなり贅沢な旅をした。一度の旅行で両岸からキャニオンを見ることができるのだ!なんという素晴らしいことでしょう。はっきりいって、ノースリムよりサウスリ
ムのほうがいいと思う。人が多い分、のんびりできないが、ほぼ180度に広がるキャニオンの光景は、雄大そのものであり、ノースリムではあまり見れない光景が
広がっている。

 
(左)ヤバパイポイントから眺める景色。朝陽であるが、確かにここからの眺めは素晴らしい。
(右)ヤバパイポイントからプラトーポイント(トレイルの先端)を眺める。これを見ると、あのトレイルを歩いてみたい衝動にかられる。結局、プラトーポ
イントには行けなかったが、ここに行くには往復20Kmもあり、かなりの地獄らしいが、行けばノースリム、サウスリムを一望でき、最高のポイントの
ようだ。

 
(左)ロッジから少し西に行ったところから見た夕陽のグランドキャニオン。なお、パウエルポイントなどウェストリムのポイントからの夕暮れ時が美し
いといわれている。確かに景色は綺麗であるが、すごい人でゆっくりと堪能することはできなかった。ウェストリムはシャトルバスでしか行けない。
(右)ピマポイント。コロラド川に一番近いポイントである。シャトルバスで約30分、ウェストリムで最も遠いポイントだ。

 
(左)日の出を見るには最高のポイントと言われているマーサーポイント。確かにその眺望は素晴らしかった。自然そのままの岩が展望台になる。
よって気をつけていないと落ちる可能性もある(↓一番下に恐ろしい写真が!)。
(右)リパンポイントからはコロラド川の蛇行が綺麗に見える。ここは朝陽が綺麗そうなポイントだが車がないといけない。

 
(左)いたるところに「転落注意」の看板がある。
(右)グランドキャニオンにはリスが沢山いる。おちょくっていると、私みたいに手を噛まれる羽目になる・・・。

  
(左)朝陽が美しいマーサーポイントで。高所恐怖症の私にとって、この岩に立つなんてことは到底不可能である。よく見ると岩の付け根がひび割
れているし、この下は1000m下なんだから・・・。しかし、左側の人はつっかけのようなものでこの岩に立っている!信じられん!
(中)デザートビューから。イーストリムの終点にあるため、サウスリムのビレッジからは遠く、車で30分ほどかかる。コロラド川が大きくカーブする角
にあるためコロラド川を見れるし、見晴らしは最高である。
(右)これがデザートビューに立つウォッチタワーだ。中は3階構造になっていてキャニオンをよく見ることが出来る。中には先住民の壁画が描かれ
ている。

 
(左)デザートビューから。富士山のような形をした小山で印象に残る。
(右)デザートビューから東に行ったところにある、リトルコロラドリバーを見るポイント。お土産屋が並んでいるところから歩いて行くが、転落注意。


【アクセス】
98年9月は、ネバダ州・ラスベガスからレンタカーで行った。ラスベガスからしばらく走るとフーバーダムの横を通る。そして、93号線をひたすら南
下。キングマンでインターステート40号にのりウィリアムスまで。ウィリアムスから64号、180号を北上して到着。ラスベガスからは6時間ぐらいで行
くことができる。

日本からのアクセスを考えると、ロサンゼルスから入り、一度ラスベガスを経由する必要がある(ツアーならほとんどそうなると思う)。ただ、ロサン
ゼルスからグランドキャニオンまで直行便もあると思うので、アメリカ到着のその日にグランドキャニオンに行くことも可能かもしれない。ただし、ほと
んどはラスベガスを経由する必要があるため(というよりもラスベガスは泊まるべき)、「行きやすさ」はBとした。

2004年8月は北から入った。レイクパウエルの拠点の街であるペイジを出発し、延々と89号を南下。約80マイル強でグランドキャニオンサウスリム
方面への64号に入る。ここまで約1時間20分。89号は広い道で追い越し車線もところどころにあり、かなり走りやすい。多少違反であるものの、80
マイルから85マイルで爆走できた。64号に入ってからは道が細くなるし、景色もかなりよくなるので、そう早くはいけない。89号と64号の交差の
街、キャメロンからデザートビューまでが約33マイル、45分であった。さらにデザートビューからマーサーポイントまで23マイル、30分かかる。

ちなみに帰りは、180号、64号を爆走しウィリアムスまで行き(60マイル弱、約1時間)、そこからI40号にのってキングマンまで(115マイル、1時間
30分)、さらに93号を北上しレイクラスベガスまで100マイル、約1時間45分かかった。ちなみに、ウィリアムスから夜に突入したこともあり、I40号の
ぐねぐね道はたまらなく走りにくかった。夜になるとトラックばかりとなるし、山道のなか道路を照らす灯りもない。夜はかなり走りにくいので気をつ
けるべし。

なお、2004年8月現在ではまだであったが、自然環境保護のため近い将来マイカー規制がひかれるようだ。近くの街に車を置き、そこから新交通
システムでキャニオンを見学することになる。ただし、ビレッジに宿泊予約があればマイカーでも入ることが出来る(2006年8月現在では、まだこの
ような規制は行われていなかった)。


【宿泊】
98年はアメリカの友人にお願いして「エルトバホテル(El Tovar Hotel)」を予約してもらった。アメリカ屈指のリゾートホテルといわれているだけあっ
て、かなりよかった。キャニオンの岩を使ったり、ラウンジや大きな暖炉が大邸宅という雰囲気をかもし出している。残念ながらキャニオンを眺められ
るのは4部屋しかないため、普通の部屋しか予約できなかった。1905年完成というかなり歴史の古いホテルのため、部屋に入ると少し傾いている
のが気になった・・・。
2006年はサンダーバードロッジが奇跡的に空いていたので即予約。キャニオンが近いし、ホテル設備もよかった。



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