食と雰囲気を楽しみたい台湾
【はじめに】
2024年の退職後の期間を利用して、いろんな国に行く計画を立てていた。アメリカはもちろん、ヨルダン、サウジアラビアの中東も行く気満々だった。
しかし、残念なことにイスラエルとハマスの半ば戦争のような、一方的な殺戮のような自体が生じ、イランまで巻き込んでの中東地区がかなり危険な状態になった。
JALでドーハ経由でアンマンまで予約していたものの、アンマン便がキャンセルになったとのことで、ヨルダンは断念。同時にサウジアラビアも断念。
ニュージーランドもあきこと行ってみたが、11月や12月ではまだ寒い。そこで、NZの南島をキャンセルして台湾に行くことにした。
最初はいろいろと迷ったが、やはり「暖かい」「食が美味しい」ということで、フィリピンも迷ったが台湾にした。来週はシンガポールとブルネイでもっと暖かい。
台北は11年前に両親と家族と行っているが、そういえば写真はどこにいったのだろうか。旅行記も作っていない。アルバムは作っているが。
そこで、台湾のページを作ることにした。
【旅程】
旅程をいろいろと調べていると、さすがインバウンドが盛んな昨今。東京からでなくてもアジアなら関西空港からかなりの便がある。台北経由かと思っていたが、なんと、高雄まで直行便があるではないか。
しかも、JALのWebで予約できるのでマイルも付くはず。ビジネスはなぜか空いてなかったが、エコノミーならちょうどいい時間帯に便がある。
運行はチャイナエアラインであり、スカイチームである。ただ、コードシェアなのだろうがJALでも予約ができた。ただ、KIXのさくらラウンジは使えなかった。せっかく、中間駅まで行ったのに。
台中とも迷ったが、高雄からとても近い台南と高雄をのんびり街歩きすることにした。
2024年12月2日(月) 阿倍野自宅⇒天王寺⇒関西空港⇒高雄⇒台南(孔子廟・赤嵌楼(せきかんろう・工事中)・神農街) Crown Plaza 台南 an IHG Hotel泊 |
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12月3日(火) 台南(安平樹屋・安平古堡・延平郡王祠・台南駅)⇒新左官駅(蓮池譚(孔子廟・龍虎塔) The Grand Hotel Kaohsing泊 | |
12月4日(水) 高雄散策(グランドホテル⇒高雄高工駅⇒駅⇒忠烈祠⇒高雄歴史博物館(外観だけ)⇒三鳳宮⇒六合夜市⇒美麗島駅⇒苓雅運動園區駅⇒グランドホテル) The Grand Hotel Kaohsing泊 | |
12月5日(木) 高雄(清澄湖散策)⇒関西空港⇒阿倍野自宅 |
【旅行記】
12月2日(月)
高雄に着いて嬉しいのが、とにかく暖かい。日本は6~7度ぐらいでダウンジャケット来ていたが、歩いていると半袖で十分。こんなに暖かいのはありがたい。
また、KIXを出発して、大阪、神戸、瀬戸内海、小豆島、高松と香川全域、四国山地、石鎚、宇和海あたりを通ってくるし、天気が良かったので、よく見えて幸せな気分になった(A席で右側)。
鹿児島の薩摩半島を越えるとあとは海しか見えず、次に陸地が見えたと思ったら台北だった。台北の新しい桃園空港が見え、台中、台南の一部も見えた。空から見る景色は楽しい。
チャイナエアラインは定刻通りにでて、到着も10分ほど早く着いた。CAさんもとても愛想がいいし、いい会社だと思った。ただ、機材は古いし、機内食は美味しいとは言えなかったが。
高雄空港も手荷物がないこともあるが、イミグレもさほど並んでいなく、荷物検査もさほどなく、到着してわずか20分で外にでれた。日本より早いかも。
外で一服してから地下鉄に乗る。高雄の新幹線乗り場がわからなかったし、チケットがカードでもキャッシュでも買えなかった。カードが使えないので、しぶしぶ久しぶりにCashに換えたのに。
駅員がいる窓口で台南に行きたいと英語でいうと、下りる駅を教えてくれて、俺が持っていた地下鉄路線図は台北のものだ、と笑われて、高雄の地下鉄地図の写真を撮らしてもらった。
地下鉄はかなり空いていて座れた。8駅乗って高雄駅に。すぐに新幹線(JRのようなものか)のチケット売り場に行くと、5分後に発車するノンストップの電車があった。ラッキー。
乗り心地はなかなかいい。ただ、在来線の線路を使っているので、台南あたりまでは専用路線でないのかもしれない。ローカルな景色を楽しみながら30分ほどの鉄道旅を楽しむ。
台南駅に降り立つと、何か懐かしい雰囲気を感じる。電車は新しく掲示板も電光であるが、ホームが古いのだ。しかも、情緒あふれる看板もある。昭和を思い出すような光景であった。
駅を出るとすぐにロータリー。昔はたくさんあったであろう屋台(エッグボールのようなものを売っていた)が1台あっておばちゃんが売り子だった。横のファミマでコーヒーを購入して出発。
孔子廟に向かうが、商店の横に歩道がしっかりあって歩きやすい。雰囲気も抜群だ。中国で街歩きしていた頃を思い出した。20分ほど歩けば孔子廟に到着。市街地の真ん中に突然現れる。
ただ、中国でもよくある、1歩中に入れば、雰囲気ががらっと変わり、落ち着いた雰囲気。近所の方の憩いの場になっている感じ。和む。
40元の入場料を払って中に入る。売り子のおばちゃんが日本人ね、日本語のパンフレットこれねと渡してくれた。これも和む。
(左)香川県全体がくっきり見えた。実家が見えそうに思えた。(中)台南駅のホーム看板、情緒ある! (右)新幹線であるが、山形、秋田新幹線のようなものなのだろう。在来線を走る。
中は厳かな雰囲気である。孔子廟は、当然、孔子を祀っているのだろうが、説明書きでは、台南孔子廟は「全壺(のような字)首學」と言われ台湾で最初に建てられたようだ(以下はパンフレットから)。
1665年に鄭成功の息子である鄭経の参謀を務める陳永華は聖廟や国学(学校)を設立して教育を行い、国の人材を確保する提案をして、孔子廟の原型となる先師聖廟と明倫堂が建てられた。
1683年に台湾が清朝に統治されていたとき、国学は台湾の府立学校となって、徐々に規模を拡大し、台湾の最高学府となり、儒教の中心地となっていった。
台南孔子廟は、左は学校(明倫堂)、右は廟(大成殿)になっていて、孔子の倹約の精神に従って、複雑な装飾はなく、厳かで雅やかである。
台湾の数多い廟のなかでも規模が最も大きく、完全で多くの建物や構成部材は、孔子と孟子の学説や理論を反映している。
孔子が創立した儒学は中国人社会において重要な哲学思想であり、明朝からは孔子廟のなかに孔子像がおかれなくなり、「大成至聖先師孔子神位」の位牌だけが立てられている。
最初からいいところを訪問することができた。確かに隣は小学校のようなものがあり、バスケットボール部が練習していた。かなり和む場所であった。日暮れが近づいていたので、哀愁もあったかも。
次は行きたかった赤嵌楼(せきかんろう)。孔子廟から20分も歩けば着いた。ここも街の真ん中に突然と現れた。ただ、かなり工事している感じがしたが、嫌な予感が的中。
建物全体を修復中で、覆い隠されてまったく見れなかった。残念ではあるが、仕方ない。
赤嵌楼は、1653年にオランダ人によってプロヴィンティア城として建設された台南のランドマーク。オランダ統治時代は行政と軍事の中心地として機能した。
1662年に鄭成功(国姓爺)がオランダ勢力を駆逐した後に改名されて現在の名前になった。建築様式は中国と西洋が融合していて独特である。
城内には、オランダ時代の遺物や清朝時代に建設された中国風の建物が保存されている。
気を取り直して神農街に行く。ここは近くて10分で着いた。雰囲気が古いが、店はおしゃれな通りか。雑貨屋やら占いやらカフェやら、いろんな店があった。
その奥にあったお寺のようなものがとても尊厳で、そこが一番気に入ったかも。雰囲気を楽しむにはいい通りかもしれない。
神農街は、清朝時代から続く商業街として知られる歴史的な通りである。伝統的な建築様式を保つ多くの古い建物が立ち並んでおり、歴史と文化を感じることができる。
一度は廃れてしまったようだが、現在は台南市のオールドストリート再生計画によって、カフェやアードギャラリー、手工芸品の店などが軒を連ねたおしゃれでアートな街として生まれ変わった。
夜の提灯の灯りは幻想的であり、いい雰囲気である。
日が暮れてきたので、観光は終わりにしてホテルに向かうこととする。ただ、地下鉄の駅がまったくわからない。おそらくあまりないのかも。
Global wifiもつながらないので、ソフトバンクで72時間定額のプランを申し込む。すると、バスでホテルまで行けというルートになってしまう。
バスはかなりハードル高く感じたので、ウーバーを呼ぶことにした。近くのセブンイレブンで水を買って、ウーバータクシーに乗り込み18時にはホテルにチェックイン。
安平が近いので、このクラウンプラザにしたのだが、予想通りいいホテル。高級ホテルでないものの、とても高級感があるホテルというイメージ。
フロントのお姉さんも英語が英語が流暢だし、部屋も綺麗で満足。ベランダ付きにしたのでタバコも吸い放題(ほんとは禁煙だが)。
さー、夜のホテルライフを楽しんで、明日からに備えよ。
(左)台南孔子廟。夕暮れときでもあり雰囲気がとてもよかった。(中)まさかの修復中で全面幕が貼ってあった。2025年8月まで工事らしい
(右)神農街の一番奥にある寺院。このあたりの雰囲気がとてもよかった。そこに行くまでに食堂がたくさんあって、ふらっと入ってみたい店も多い。手工麺とか、食べてみたいものである。
12月3日(火)
昨夜は12時ぐらいに寝て何かの夢で6時過ぎぐらいに目が覚めた。何の夢なのか忘れたが、なんとなく寝起きが悪し。トイレとたばこで再度うとうとしていると8時前になっていた。でも何故か寝起き悪し。
とりあえず朝活の英語勉強してから朝食を食べに行く。普通はホテルで朝食を食べないのだが、台湾なのでかなり期待していたのはある。台湾らしい料理はいくつかあったが、どれも味がいまいちか。
ヌードルがあったのでそれを頼んだが、中国でよく食べていた味で、懐かしい感じがした。あとは普通の洋食系のものがいくつかあった。なんとなく期待外れだったか。
チェックアウトが11時なので、それまでに付近の遺跡を行こうと思ったが、バタバタするのでホテルでのんびりして1030にチェックアウト。重い荷物をかついで観光だ。
半袖半ズボンという格好なのに、朝から暑い。20分ぐらい歩いたが汗だく。中国と同じで、近いと思って歩いていると、案外距離があるパターン。まずは安平樹屋だ。
ここはガジュマルの木におおわれた不思議な景観の建物がある。かつてオランダ東インド会社の倉庫として使っていた建物が長年放置され、高温多湿なためにガジュマルが建物にからみついた感じ。
想像を超える樹の枝が建物中にはっていて、かなり迫力があったし、中から見ると少し気持ち悪いものの、樹の生命力を感じれる場所である。
階段も整備されていて2階部分から見れるし、近くで樹の生え方までわかる。また、海側を見れる展望台もあって、なかなかいい場所であった。小学生が集団で学習していた。
ソフトクリームが名物らしく、食べている人がたくさんいた。美味しいのだろうか、朝から食べる気もせず、観光終了。
次は安平のもうひつの見どころである安平古堡。1624年にオランダ東インド会社によって建設された台湾最古の城砦のひとつである。当初はゼーランディア城であった。
オランダの支配下で貿易や軍事の拠点として重要な役割を果たした。このあたり一帯が海の入り江になっていて、今こそ埋め立てられているが、当時は海事での役割が大きかったのだろう。
1662年には台湾の英雄である鄭成功によりオランダから奪取し、その後は明朝と清朝を経て現在に至る。赤レンガの壁や要塞の遺跡があって、迫力のある遺跡であった。
階段で上る展望台からは四方がよく見えてとても気持ちよかった。クラウンプラザのホテルも見れた。満足度の高い遺跡であった。
思いリュックとバックを担いでの観光は大変である。安平はホテルの近くと思っていたが、2つの遺跡を回るだけで汗だくでへとへと。肩も痛くなった。ウーバーを広い市街地へ向かう。
昨日、行きそびれた大天后宮へ行く。赤嵌楼から近いので、ウーバーはそこまでにした。少し内側に入ればすぐにあった。台湾の寺院がどこも豪華絢爛で見ていて楽しい。
ここもまさに豪華絢爛。しかも、ひとつひとつの彫刻も手が込んでいる。さすがは中国・台湾である。何気なく一級品をそこかしこにおいている感じだ。
大天后宮は明代に航海の女神を祀るために建立された台湾で最も古い廟とのこと。ここでは毎年、多くの祭りや行事が行われるようだ。縁結びの神様も祀られているようである。
そこから孔子廟へ向かおうとすると、隣に関帝廟のようなものがあった。関羽は台湾には来ていないと思うが、商売の神様として台湾でも信仰されているのだろう。多くの人がいた。
しかし、街を歩いていると、何気に立派な寺院があったりする。どこも豪華絢爛。台湾のみなさんの信仰の高さを伺いながら、街を歩いていく。
昨日も来た孔子廟にも立ち寄る。ここはほんとに美しい。赤の建物と緑の草、そして青い空が見事にマッチしている。台南でも一番お気に入りの場所かもしれない。
そして、そこから10分ほど歩くと、延平郡王祠に着く。
ここは国の英雄である鄭成功を祀っている。ここは台湾のなかでも英雄を祀る祠としては代表的な存在らしい、確かに規模も大きい。
日本統治時代に人社となり開山神社と呼ばれていたようだ。建物の様式は福州式建築で赤が基調となっている。鄭成功の像もしっかりと作られている。
なお、鄭成功の説明も詳しくされていたが、1624年に生まれ1662年までとなっていたので、わずか38歳で亡くなったことになる。安平でそれを見て何故かと思っていたが、説明があった。
オランダと戦って駆逐して台湾の英雄となったが、その後、中国とも戦っていて、南京や厦門などに進出している。そこで捕虜になってしまい処刑されたようだ。
台南を歩いていると、戦闘機のすごい音がよく聞こえてくる。中国に対する警戒感をひしひしと感じるが、昔から中国に対しては様々な感情があるのだろう。
いまの台湾と見ていると平和そのものであるが、いつまでもこの状態が続いてほしいものだ。
(左)安平樹屋。この中に入ると建物中がガジュマルだらけだ。(中左)安平古堡。展望台が目印。(中右)鄭成功像。どの像もだいたいこんな表情だった。(右)昼食。汁は甘酸っぱい感じ。
これで台南の観光はすべて終わり。14時近くになっていたので、あまりお腹も減っていないが、近くの食堂で飯を食べることにした。
ヌードルと思っていたが、入った店にはなかったので、ギョーザみたいなものにした。60元(280円)なのでとても安い。味もなかなか美味しい。3つあったが5分で食べてしまった。
店を出るときも「しぇーしぇー」と言ってくれたので、中国よりも愛想がいいか。
台南駅に1415に着いたが、高雄行の早い列車はちょうど出たときだった。本数あるのかと思いきや、1時間に1本らしく1時間近く待つことになった。
仕方ないのでセブンイレブンで雪見大福とコーヒーを買って、近くのベンチで過ごす。道行く人を見ていたりしているととても面白い。高雄を調べたりしているとすぐ時間が経過していた。
電車は1517発だが4分ほど遅れて到着。指定席のハズなのだが、俺の座席には女性が座っていた。ここ?みたいな合図されてどいてくれて、すぐ隣に座る。指定席の概念がよくわからない。
社内アナウンスを見ていると、新左官駅に止まるようだ。かなり疲れていたので、高雄駅からすぐにホテルに向かおうかと思ったが、これはラッキーと思い、新左官で下りることを決めた。
目をつぶっているとしばらくうとうとしてしまった。重い荷物を担いで観光したのはかなり疲れたか。気が付くともうすぐ新左官駅。
隣の女性も新左官駅で下りた。駅はかなり新しく、新大阪のような雰囲気。駅をでると人があまりいない感じ。
この駅は当初から下りる予定を組んでいたが、台南から各駅停車ならかなり遅いと思っていた。特急でも行きは止まらなかったが、帰りは止まってくれて、ラッキーだ。
この駅から行きたかった蓮池譚がある。まずは北の端にある孔子廟に向かう。高雄孔子廟というのか、左官孔子廟というのか、どちらも標記があった。
新左官駅から15分ほどで到着。写真で見る限りとても美しかったのだが、夕陽があたってさらに美しくなっていた。ここの孔子廟も素晴らしい!しかも入場料はただ。ありがたい。
孔子廟から南下すると蓮池譚の西側を歩くことができる。夕暮れ時でもあり、とにかく美しく感じる。池に向かって楽器を奏でる少女がいたり、散歩している近所の人がいたり。
池のまんなかに東屋があったり、巨大な像があったり(元帝廟と書いてあった)だが、対岸の市街地も含めて、中国らしいところもあり、とにかく歩いていて気持ちよかった。
池の一番南に一番行きたかった龍虎塔がある。しかし近づいていくと、まさかの修復中。台南に続いてここも改修中か・・・。ま、仕方ない。
1976年に建てられた7層の塔であり、入口が龍と虎の口から入るという何ともユーモラスな作り。龍の口から入り、虎の口から出ることで福を得て、凶を避けられるらしい。
塔のなかには陶磁器や24孝子の得などが飾られているようだが、塔の中には入れずに確認できなかった。龍と虎の入口のなかには、台湾の英雄のような人形がいくつかあったが、それのことか?
とにかく塔への石橋の欄干にもすべて絵が書かれているし、塔に入ると精巧な英雄らしき像もあるし、かなり手がこんでいる。
夕暮れだったのでライトアップされるかも、と思っていたが、修復中ということもあって、なさそうだった。
また、近くには春秋閣があり、ここも関羽を祀っているようだ。近所の方が寺の横を通るたびに、祈っていたのが印象的である。
かなり満足度が高い場所だ。中国の公園を散歩しているような感覚になった。1730ぐらいにウーバーを呼んでホテルに向かう。
途中でコンビニに寄ってほしかったのだけど、まったく運転手に通じず。雰囲気で感じ取れと思ったりするが仕方ないか。水を購入できずにホテルにチェックイン。
厳選したホテルにしたが、とにかく市街地から遠かった。ただ、ベランダは中国風だし、雰囲気はいい。明日の朝の景色が楽しみである。
(左)孔子廟。尊厳な作りだし、威厳もある。素晴らしい建物である。(中左)中ほどにある東屋。夕陽があたって美しい。(中右)龍虎塔。見事に修復中。(右)元帝廟と記載があった。
12月4日(水)
今日もよく寝た。昨夜は12時前にはへとへとで寝てしまっていたが、起きると8時。ゆっくり寝れるというのは幸せである。
朝活の英語勉強をやってホテルの朝食を食べにいく。メニューはさほどなかったものの、昨日のホテルよりも明らかに美味しかった。ヌードルもまずまずの味だし、台湾らしい牛煮込みも美味かった。
かなり食べ過ぎた感もあったが、満足。今日は高雄の街歩きの日。部屋で身支度をして11時過ぎにホテルを出発。このホテル、とにかく駅から遠い。
歩いてみることにしたが、最も近い駅の「高雄高工駅」まで30分以上かかった。しかも地下鉄だと思っていたらMRTで地上を走るライトレールのような電車だ。これはこれで風情はあっていい。
駅で切符を買って乗り込む。路線はぐるっと反時計周りでいくつかの駅を通過。半周ぐらいしたのか、30分ほどで駅(はません)に到着。
このあたりは鉄道基地のようになっていて、SLを始めいろんな電車が無造作におかれている。だだっ広い原っぱのようなとこでもあり、とても雰囲気のいい場所だ。
観光地図には掲載されていなかったが、この駅の西側は旧市街地のようになっていて、歴史ある建物もたくさんあるようだ。行きたかったが、行きたい場所と反対になるので、やめといた。
そこから、高雄市忠烈祠に向かう。山の上にあるので、かなりの階段と傾斜のある道を歩いていく。すでに汗だく。ここは寿山公園の一部になるようだ。
革命や内戦等で戦没した英霊が祀られている。社殿は壮麗な中国の伝統的な宮殿様式で、正殿はじめ前殿・廻廊・正殿大門・碑坊などがある。日本統治時代は、高雄神社という日本式神社だったそうだ。
写真がいくつか飾られており、台湾といえば孫文であるが、孫文のことが詳しく説明されていた。国民的英雄なのであろう。
また、見晴らしがとてもよく。高雄の街が一望できる。「LOVE」というオブジェがあって、その隣に簡易展望台があったが、眺めは最高。ただ、モヤがかかっていたのは残念ではある。
ひときわ目立つビルが「高雄85ビル(スカイタワー)」で、地上85階らしい。1997年に開業したが高さは地上347mあるようだ。ハルカスより高い。
台北の101が完成するまでは台湾で一番高いビルだったそうで、世界ても21番目に高いらしい。高雄の景色が見れたのでとても満足。
そこから山を降りて市街地に向かうが、歩道を歩いていくと、木が倒れていてなかなかうまく進めない。ほとんど人が通っていない道だろうし、台風の被害もあって倒木がすごかった。
足を何かにかまれたのか、草があたって痒くなったのかわららないが、足をかきながら中心部に向かう。まずは、歴史博物館目指したが、人がほぼおらず寂しい感じ。入らずに通過。
そのあと、愛河の横を歩いていくが、広島の景色に似ていると感じた。大田川だ!と感じた。川下りの船もあるようだ。道の広さといい、広島にとても似ていると感じる街であった。
愛河の支流の、なんとも言えない、深い緑色の川の横を通りながら、三鳳宮まで行く。ここも街の真ん中にどーんとある。写真をとると、背景にマンションかビルが入って、都会と融合されている感じ。
中はとても厳かな感じであり、雰囲気はとてもいい。周辺の路地で食堂があって、地域の方が麺を食べていたのが印象的。あんなところで食べたら、庶民的でいいだろう。
三鳳宮は、清朝の1662年から1722年に建立された。台湾の方に人気の護法神中壇元帥を本尊としており、地元の方が多く参拝していた。中国北方の重層建築物であり、無数の赤提灯や金色の装飾物は豪華である。
(左)忠烈祠の入口。山の上にあるので汗だく。 (中)忠烈祠近くの展望台から見た市街地。高雄85ビルはひときわ目立つビルである。 (右)愛河ほとり。広島にしか見えない。ここは大田川か!
そのあと、六合夜市に向かう。夜市なので昼間は当然やっていないのだが、雰囲気を感じれたらと思った。しかし、道はとても広いし、ここで屋台が並ぶのかと想像がしにくい場所ではあった。
300mの通りに100を越える屋台が並ぶらしく歩行者天国になるのだが台北にある夜市と同様に多くの方で賑わうのだろう。パパイヤミルク、海鮮おかゆ、エビの塩蒸しなど台湾名物や高雄名物のカラスミもあるようだ。
看板には17時から2時までやっていると記載があった。店もあまり開いてなかったのだが、1430だし、牛肉麺に惹かれて庶民的な店に入ってみる。150元で牛肉麺が食べれるのでやっぱり安い。味も中国の物と同じだ。
180元だと思って、お金をおいて出ようとすると、おばちゃんがおいかけてきて多いよ、とのこと。おじさんも値段表を指さしてくれて、150元ね。と笑顔。和む。なんかありがたさを感じる。
ほっこりした気分で美麗島駅に向かう。ここは駅の構内に光のドームがあって、直径30メートル、総面積660平方メートルにわたる巨大なステンドグラスがある。イタリアの芸術家が手掛けたものらしい。
美麗島事件への祈りもあるようで。壮大で華やかな光景は圧巻である。世界で最も美しい地下鉄駅の第2位に選ばれたこともあるようだ。
なお、美麗島事件とは、1979年12月に、世界人権デーに雑誌「美麗島」主宰のデモ活動が警官と衝突し、主催者らが投獄されて言論弾圧になった事件のようだ。台湾の民主化に影響を与えたようだ。
高雄の観光も終わった。行きたいところは行けた。今回は台南も含めて、旅行主任の勉強のときから阪急旅行社のサイトを参考にさせていただいた。
そこに掲載されている観光地はすべて行こうと思っていたが、高雄の場合には、高雄港大港橋とか市民公園も掲載されている。街歩きしてみてわかったが、あまり観光地がないのだろう。
美麗島駅も確かに美しいのだが、あまり観光地がないことから、このようなものを作ったのだろうと思ってしまう。
愛河沿いや蓮池譚沿いを歩いていると気持ちがいいのだが、いずれも市民向けの場所であって、観光地ではない。明日はホテルのそばにある澄清湖を散歩する予定だが、そこも市民向けなのだろう。
人口は273万人もいるので完全なビジネスの街なのだろう。街歩きしていても、大都市という感じしかしない。
一方、台南の街は歩いていて楽しかった。何故か。道が狭いし、両側のビルとマンションが迫っている感じがあるし、歩道がしっかりあって、その横に商店が並んでいる。その違いかもしれない。
高雄観光はほどほどにして、16時前にはグランドホテルに到着。のんびりして18時からのRIZAPに備えることにした。
これで3日間の台湾南部の観光も終わりだ。高雄から入って台南でのんびりするのはありかもしれない。中心部にいいホテルがあればいいのだが。
(左)三鳳宮。後ろのマンションだかビルだかで雰囲気がなんか違うか。 (中左)美麗島駅構内の光のドーム。エスカレーターを下りたらすぐにこれがある。
(中右)グランドホテルの外観。歴史はかなり古くて1953年からあるようだ。かつては台湾の神社だったと説明があった。
(右)六合夜市で食べた牛肉麵。味はなかなかで中国を思い出した。ただ、夜に食べた「札幌一番ラーメン」のほうが美味しく感じるのは悲しいところ。やっぱり、日本食が世界で一番美味しいのだろう。
12月5日(木)
今日もよく寝た。昨日は眠くて23時にベッドに入り0時には寝ていたのに、起きたら8時だ。3日間で4万9千歩も歩いたら、そりゃ疲れるか。朝活の英語をして朝食にいく。
今日も同じメニューであるが、昨日食べていないものを食べるが、どれもなかなか美味しい。いいホテルを選んだものだ。ご飯に豚汁肉入りをかけると美味かった。少し食べ過ぎたか。
ホテルを11時にチェックアウトして、荷物を預けて裏にある清澄湖を散策する。部屋から見えていたが、9つの角がある橋を渡ってみたかった。朝の心地よい風で幸せを感じる。
ホテルから下りていくとチケット売り場がひっそりとあった。おばちゃんが何か言っているけど、とりあえず100NTドルを払って入る。後でそこを通ると、おじさんになっていて、チケットと領収書を律儀にくれた。
昨日の麺屋もそうだが、お金の支払いについてはしっかりしていて、きっちりとしているところは好きだ。とても和む。
湖というか人口湖であるが、その周りを歩いていると、とても気持ちがいい。グロテスクなトカゲみたいな、イグアナみたいなものもいたが、ベンチに座っていると心地よい。
中国や台湾のみなさんは、こんなところがとても好きなのだろう。東屋もしっかりと整備されていて、市民の憩いの場となっている。
(左)九曲橋を渡ったところからのグランドホテル。近いはずなのにモヤがかかっていてかすんでいる。この橋は1960年に作られたとあったので、かなり歴史はある。
(中)対岸方面。部屋からあのマンションが見えていた。部屋から見えていた5重の塔にもずっと歩けば行けるようなので、次回は行ってみよう。
(右)2泊お世話になったグランドホテル。このホテルは歴史があるし、格式がある感じで、とても気に入った。ここで何泊かのんびりするのもいいかもしれない。
そんなときに11月に受験したTOEICの結果が返ってきたが、なんと810点。10月が840点だったので、30点も下がっている。
リスニングは過去最高で455点あったが、リーディングが355点とかなり前の水準に戻っているではないか。パート7とか結構できたイメージがあったが、パート6とあわせて壊滅的だった。
ほんとにこの試験はよくわからない。10月は旅行主任の勉強していたので、あまりできなかったのだが、高得点だけど、今回はできたと思ってら、まったくダメだし。リスニングはせめてもの救いか。
とはいえ、800点台で低いと思えるのは、だいぶレベルがあがったと自信もっていいのだろうが、とにかくこの半年の成果を出せるのは12月末にある最後のTOEICテストだ。
その前にブルネイやシンガポールのほか、臼杵の日廻さん応援やら安芸高田に行くことになっているが、とにかくベストを尽くそう。昨日はRIZAPがリモートであったが、1月からは月2回にした。
ほんとうは辞めようと思っていたが(休止)、安住先生が熱心にやってくれるところが好きで、ついつい月2回にしてしまった。もう7カ月もやっているので、マンネリ化しているのだろうが。
これで台湾旅行も終わりだ。グランドホテルからウーバーをひろって高雄国際空港に到着。いまはゲート前でこれを書いている。
関西から4時間弱で来れるし、年中暖かいし、ふらっと来るにはいいところだろう。入国審査も自動ゲートなのでとても早いし。高雄はまた来るかもしれないと感じる。
少し調べてみたが、高雄の南側には美しい海が広がっていて、いいホテルも結構ありそうだ。ただ、新幹線がなく電車で行くにも時間はかかりそうではあるが。また、検討しよう。
これで2024年の旅行計画に基づく渡航も残すところあと2回となった。
6月はクウェート・バーレーンとコーカサス地方、7月はイギリスの後にナミビアとケニア、8月はメキシコ、9月はアメリカ2回(ナバホ研究)、10月末にStand
by me、11月はアメリカ(3回目のナバホ研究)。
そして、あきこと新婚旅行以来の二人旅のニュージーランドと台湾。いろんなところに行ったなー。来週はブルネイとシンガポールで、これも楽しみ。12月末は締めのモニュメントバレーだ。
来年のKPMGの準備もしつつ、残りの浪人生活を楽しもう。
しかし、今回はよく歩いた。iPhoneによると、月曜が14,912歩(10.8km)、火曜が18,616歩(13.1km)、今日の水曜が15,660歩(11.3km)になっている。
日曜は、トーマツ同期とのゴルフで15,900歩(10.4km)なので、この4日間で、65,088歩(45.6km)となる。歩くのは好きだが、さすがに暑いし疲れた。
水曜も地下鉄駅からグランドホテルまで歩こうかと思ったが、1時間かかるとGoogleで出たので、迷わずウーバーを呼んだものだ。
人口は以下の通り。この5つの市だけで1,394万人となり、台湾の人口が2,342万人なので、約6割となる。
台北市 250万人
新北市 400万人
台中市 285万人
台南市 186万人
高雄市 273万人
高雄市の地下鉄路線図(左官以北は割愛)。持って行っていたものが台北のもので、駅員さんに笑われたのも思い出か。
~完~