1998年9月訪問 【入園料】車1台10ドル(運転手、同乗者込み)
まさに「死の谷」、アメリカで一番暑いところ。今までの最高気温は57度だったそうだで、雨もほとんど降らない。最高地点のテレスコープピークが
3368m、最低地点のバッドウォーターが−86mという高低の差も激しい。私が行ったのは9月であるが、確かに暑い。軽く30度はあったのではないだろう か、いや35度ぐらいあったかも。ここに来るには水を沢山持っていく必要があるのと、車のオーバーヒートには気をつける必要がある。とにかく音があまりせず、静 まり返っていてかなり不気味。ゼロメートル地点を過ぎたあたりから、その不気味さと暑さが倍増する。デスバレー内にはいくつかホテルもあるようだが、泊まる 気持ちなんておきない。とりあえず、観光地であるバッドウォーターや悪魔のゴルフコースなどを回って、早々に立ち去ろうと思うぐらいの場所であった。こん な場所もあるのかということで衝撃を受ける。この衝撃はグランドキャニオンやモニュメントバレーで感じるものではなく、違った感覚の衝撃である。
(左)海抜ゼロメートル地点。このあたりから、さらに不気味になり、かつ暑くなってきた。
(中・右)バッドウォーター。かつて塩水湖があったため悪い水なのだ。今は真っ白な大塩原。右の写真は塩原を歩いている最中に撮影。このあたりは海抜
−85.2mだ。ちなみにデスバレーの最低地点が85.9mである。
(左)デスバレーには砂丘もある。ここもとんでもなく暑かった。
(中)公園の中心であるファーニスクリーク。ここにはビジターセンターやビレッジがある。
(右)悪魔のゴルフコースでゴルフ!というのは冗談ですが、ここは塩の結晶と泥が混じり合って固まり、激しい凹凸となっている。悪魔ならここでゴルフもでき
る、ということ。しか〜し、ゴルフをやっているおっちゃんがいた!そのおっちゃんは、車で到着後、おもむろにドライバーとゴルフボールを取り出し、いきなり打ち放 し場のように打ち始めた!しばし唖然としていたが、そのおっちゃんがドライバーをここに捨ててどこかに去っていったため、ゴルフしているポーズをとってみた。
ダンデスビューからの眺めで、白い部分がバッドウォーターの大塩原。ここは標高1669mもある。さっきまで−86mのバッドウォーターにいたのに、ここはすぐに
登ってこれる。なお、この向かいの山がテレスコープピークであり3368mもある。
私は行くことができなかったが、デスバレーには面白い場所がある。それは公園北部にあるレーストラックだ(Racetrack)。湖底だった干上がった大地のところ
どころに石があるが、なんとも不思議なことにその石が少しずつ動いているのだ。複数の石が同じ方向に動いており、何故石が動くのかは定説がないようだ。 是非とも行ってみたい場所だが、途中30マイルほど悪路を走らなくてはならず、真夏に行くのはやめておいたほうがいい場所らしい。
【アクセス】
ラスベガスから95号でビィティー(Beatty)まで約180km、2時間。ここまでのドライブはネバダの砂漠地帯を走り、景色を楽しみながらドライブできる。ビィティ
ーから374号、約50kmでデスバレー突入。ラスベガスからなら3時間といったところ。なお、無理をすればロサンゼルスからも日帰りが可能なようだ(片道約 470km)。ビィティーからデスバレーの間には374号の脇にゴーストタウンがあるので立ち寄ってみるのも面白い。ビィティーからそれほど遠くない場所にある。
- Bryce Canyon -
1998年9月訪問 【入園料】車1台20ドル(運転手、同乗者込み)
ここは申し訳ないが、あまり印象に残っていない。グランドキャニオン、モニュメントバレーを見た後にここに来ては、あまり迫力がない。尖がった奇岩がそこかしこ
にあるが、モニュメントバレーでお腹いっぱいといったところか。なお、昔よく行った「阿波の土柱」を連想する光景だ。私はあまり時間がなかったこともあり、ビジ ターセンターで車をとめ、サンライズポイント、サンセットポイント、インスピレーションポイント、ブライスポイントを駆け足で周り、奥の方までは行かなかっ た。ブライスキャニオンの半分弱しか行っていないので、その魅力を感じるまでもなかったのかもしれない。ここは年間入園者数は150万人(2001年)ほどなの で、他の公園に比べると入場者は少ないものの、各ポイントには沢山人がいた印象がある。
(左)これぞブライスキャニオンの真髄!この写真はサンライズポイントだと思われるが自信なし。下まで降りれるトレイルもあり、岩の間を歩いていけば面白い
かもしれない。
(中)ここからの眺めは素晴らしかった。サンセットポイント(だと思われる)。
(右)多分、インスピレーションポイント。
(左)おそらくブライスポイント。岩の先端が白いのが特徴だ。
(右)ブライスキャニオンから一路、ザイオンへ。もうあたりは薄暗かった。
*各写真のポイントの名前を覚えてなくてすんません・・・。
【アクセス】
私の場合、モニュメントバレー⇒キャピトルリーフから回ってきたためあまり参考にならない。モニュメントバレーを昼前に出発して、ブライスキャニオンに到着した
のが16時ぐらいか(途中、何回か休憩&写真撮影あり)。ラスベガスからならインターステート15号でシーダーシティまで行き(約2時間30分程度)、そこか ら14号、89号、12号と走る。シーダーシティから約150Kmで約1時間30分。
- Lake Powell -
1998年9月、2004年8月、2006年8月訪問 【入園料】車1台10ドル(運転手、同乗者込み)
<98年>
モニュメントバレーからレイクパウエルまでのドライブもかなり楽しむことができるのだが、そろそろ疲れたころに、この休憩ポイントがやってくる。私が行ったところ
は、湖を見るだけしかできなかった。道路の両脇が赤い、とにかく赤かった。赤い岩肌と青い湖のコントラストが美しく、また不思議な景観である。そのため、 ここは「猿の惑星」など数々のSF映画の舞台になっているようだ。奥地に入っていけば「レインボーブリッジ国定公園」になっており、「水をたたえたグラン ドキャニオン」と言われ、迫力ある景観のようだ。なお、レイクパウエル周辺一帯はグレンキャニオン国立レクリエーション地域として保護されている。年間 入園者数も240万人(2001年)と多い。
<04年、06年>
レイクパウエルを語るには、やっぱりグレンキャニオンダムを見なくてはならない。その念願がかなったが、その大きさにかなりびっくりだ。大きいし高いし、圧倒され
る。グレンキャニオンダム(Glen Canyon Dam)は、1963年、人造湖のレイク・パウエル (Lake Powell)とともに建設されたダムである。グレンキャニオン 国立レクリエーション地域(Glen Canyon National Recreation Area )として、NPS (National Park Services:国立公園管理局)が管理をしている。この ダムは、1956年10月に着工され、それから約10年の年月をかけて1966年9月に完成した。さらに、キャニオンに水が溜まり始めてから満水になるまでは実に 17年もかかったとのことだ。ダム湖であるレイク・パウエルは、アリゾナ州とユタ州にまたがる世界で2番目に大きな人造湖であり、ダム湖の全長は140Km、そ の周囲の湖岸線は5000Kmにも及ぶ。ちなみに、世界最大の人造湖はフーバーダムのレイク・ミード(Lake Mead)だ。
ダム建設前は、グランドキャニオンのような壮大な渓谷があったようだが、一部を残してほとんどが水没してしまったらしい。地上に見える岩と巨大な湖が不思
議な風景を作っている。ダムと人造湖建設により、コロラド川の流れや水量が変わり、多くの自然破壊が起きたが、人類には電力と観光地がもたらされた。ま た、人造湖を作ることで、水温9度(年平均)の水が新たな生態系を生んだ。なお、現在グレンキャニオンダム自体が見直されており、自然環境などを重視 して近い将来ダムを取り壊す方向で検討されているとのことであり、これも驚きである。あんなでかいダムを作って、それをまた取り壊すとは、さすが発想のスケ ールがでかい!なお、グレンキャニオンダムからは、レイク・パウエルを船で観光する場合の拠点である、ワーウィープを見ることができる。なるほど、沢山の船が 停泊していた。
ちなみに、今回はレインボーブリッジやアンテロープに行くことが出来なかった。また次回のお楽しみ。
<東部>
98年には95号を通ってグレンキャニオン国立公園を縦断したため、以下の写真はハイト(Hite)の近くである。
(左)赤い岩肌と青い湖。このあたりは湖上スポーツはやっていないようだ。
(右)道路の両脇はとにかく赤かった。
<ペイジ付近>
04年8月はペイジに宿泊した。宿泊先のマリオットからはダムがかすかに見える。
(左)でかすぎて全体像がうつらない。 (右)真ん中に小さくワーウィープの街を見ることが出来る。
(左)ダムから89号線を5分ほど走るとダムビューがある。 (右)ホースシューベンド。ダムから89号線を南に5マイルほど行くと駐車場があり、そこから15分ほど
歩く。高所恐怖症にはかなり怖いスポットだ。足を滑らせないように気をつけましょう!
【アクセス】
ひとことでレイクパウエルといっても、その湖の長さは300km(東京〜名古屋間)もあり、私が行ったところは端っこの部分だけだ。モニュメントバレーから261
号、95号を経てハイト(Hite)という街の近くに立ち寄った。モニュメントバレーからは約200km、2時間30分ぐらいで到着。
レイクパウエルで最も有名なところはペイジ(Page)という街だ。ここからはパワーボートなど、いろんな湖上スポーツが楽しめるようだ。ペイジはグランドキャニオ
ンから64号、89号で約2時間ぐらいでいける。
- Marble Canyon -
2004年8月、2006年8月訪問 【入園料】なし。
ここはかなり気に入った。国立公園ではないものの、特別にページを作った。コロラド川の迫力と、その威力、そして奇岩の数々ということで衝撃度は高い!ゆ
っくりと落ち着いて宿泊する、というものではないが、グランドキャニオンでは近くで見ることができないコロラド川を間近で見ることが出来る。そして、何よりも道 路に迫る岩や奇岩の数々、そしてコロラド川の支流(雨が降れば川になると思われる)もそこかしこにあり、ドライブしていて非常に楽しいエリアだ。ノースリムと サウスリムを往復すれば必ず通る場所であるが、ザイオンやノースリムからモニュメントバレーやペイジにいく場合にも立ち寄りたい場所だ。レイクパウエルとグラ ンドキャニオンの中間に位置するこの場所は、コロラド川が深くえぐれている様子がよくわかる。ノースリムのポイントインペリアルからかすかにこのあたりも見えて いる。コロラド川のすごさを体感するには、Lees Ferryでボートに乗ってもいいだろう。昔、コロラド川を下っていったパウエル将軍の気持ちになれるかも!?
(左)ノースリムから下りてくると、この風景にでくわす。これがマーブルキャニオンの始まりだ。美しさにしばし見とれる。
(右)マーブルキャニオンの中心的な存在であるナバホブリッジ。ここにはビジターセンターがある。なんと、ここのトイレは水が通ってなかった!水を引くには大変
な場所なんだろう。
ビジターセンターからすぐにナバホブリッジがかかっている。車用と人用の2本の橋がある。橋の真ん中まで歩いていくと、コロラド川がはっきりと見える。かなりの
高さがあるため、コロラド川は小さく見えるが、実はかなり大きい。土砂を運んでいる様子がよくわかる。
(左)ノースリムからナバホブリッジに向かう途中にあるソープクリーク(Soap Creek)という街。ここは山から落ちてきたと思われる岩がごろごろ転がっている。車
の大きさと比べてみると、かなり大きな岩だということがわかる。特にこの岩は面白い形をしており、この横にはカフェがあった。
(右)マーブルキャニオンからペイジに向かう途中の展望台から。マーブルキャニオンが一望できる。左手奥がノースリム。ここからの眺めは最高である。
【アクセス】
グランドキャニオン・ノースリムから、もしくはザイオン方面からカナブ、フレドニア、ジャコブレイクを経由して89号を南に走れば到着。ノースリムからは約100マイ
ル、2時間で到着。ノースリムやザイオンの後にペイジ、モニュメントバレー、グランドキャニオン・サウスリムに行く途中に通る。ペイジからは約50マイル、1時間 もあれば着く。グランドサークルの国立公園を巡っていくには、ひとつひとつが遠い。その合間に位置する場所なので、見落しがちだが、必ず立ち寄るべし。
- Lake Mead -
2004年8月、2006年8月訪問 【入園料】車1台5ドル(運転手、同乗者込み)
ラスベガスの南東にあるフーバーダムによってできた湖であるが、このダムが巨大だ。1928年にコロラド川の氾濫による洪水を防ぐために建設が計画され、
1935年に完成した。高さ218m、長さ273mのアーチダムであり、ネバダ、アリゾナ、カリフォルニアの各州に大量の電力を供給している。なお、ラスベガスか らキングマン経由でグランドキャニオンに行く場合、このダムの上にある道路を通ることになる。2004年8月に通行したときは、ダム補修工事を実施しており、ま たテロ対策なのか厳重な警備がされていた。車は停止させられ、質問を受けたり車内をチェックされた。
レイクミードといってもかなり広い。フーバーダムを中心に、東はグランドキャニオンの手前まで約100km(そのほとんどに行くことはできない)、南はデイビス
(Davis)ダムあたりまで約100km(キングマンの西側)、北はI15号が走っているところまで約50Kmある。私が行ったのは、ラスベガスからフーバーダムを通り抜 けるまでと、レイクラスベガスからオバートンビーチを経由してI15号に抜ける道だ。フーバーダムまでの道は、ミード湖を見ながらドライブすることができ、かなり綺 麗な景色が広がっている。ただ、フーバーダム近くになると、ぐねぐね道になるから注意が必要だ。
レイクラスベガスからI15号に抜ける道は、途中、レイクパウエルを思い出させる荒涼とした岩の風景ばかりが続く。道から湖までが遠いこともあり、あまり湖を見
ることが出来ない。オバートンビーチ(Overton Beach)に立ち寄ってみたが、幹線道路から5分ほど走らなければ湖まで行くことができない。湖に足をつけてみ たが、8月ということもありかなり生ぬるかった。オバートンビーチからI15号まではのどかな風景が広がっており、途中の街はこじんまりして、馬などを放牧してい る。
(左)フーバーダムに向かうところにあるウェルカムボード。
(右)これがフーバーダムでできた湖だ。思ったよりダム幅は狭かった。
(左)レイクラスベガスからオバートンビーチやI15号に向かう道はこんな景色が広がっている。ヘリコプターが何台も飛んでいたので、観光飛行コースになってい
るのだろう。
(右)これがオバートンビーチだ。ビーチというよりも、ボートの係留所のような感じだ。地元の人たちがボート遊びを楽しんでいた。
【アクセス】
ラスベガスの中心部からレイク・ミード通り(北側)をずっと走り、街を抜けて山を越えるとこの公園に突入できる。街を越えたあたりから景色がかわり、荒涼とし
た砂漠地帯となる。ラスベガスは砂漠の中にある、ということを実感させられる。道は分岐するが、右に行けばフーバーダム、左に行けば湖沿いを走りながらエ コやオバートンなどのビーチを通り、I15号に抜けることができる。ゲートからフーバーダムまでは約30分、I15号までは約2時間かかる。なお、レイクラスベガスか らは2マイルほどでゲートに行くことが出来る。行くまでは、レイクラスベガスとレイクミードは同じだと思っていたが、まったく違うことがわかった (-_-;)
- Capitol Reef -
1998年9月通過 【入園料】24号から南下するシーニックドライブのみ車1台5ドル。24号線が幹線になっているからだろう。
2022年11月、2024年9月訪問
【アクセス】
モニュメントバレーから261号、95号、24号を経由して到着。まー、到着というよりもザイオンに行くために通過しただけ。通過だけなら国立公園内に入るもの
の無料である。モニュメントバレーから2時間30分といったところか。かなり辺鄙なところにあるようで、公共交通機関は一切ないらしい。ブライスキャニオンから は200Km。年間観光客は60万人(2001年)なので、こじんまりとした公園だ。一応、ビジターセンターもある。
通過しただけなので何ともいえないが、このあたりをドライブしているときはかなり景色を楽しむことができた。思わず車をとめて写真を撮りたくなる場所である。
(左)1998年に撮影したものだが、おそらくキャピトルリーフ外と思われる。ルート12かも。 (右)2024年9月。東側の入口。モニュメントバレーから来ると、ここから入ることになる。 (左)西側から来ると、巨大な岩々に圧倒される。そのひとつがこれ。 (右)キャピトルリーフといえばこれ。巨大な岩に書かれたペトログリフである。宇宙人っぽい感じもして不思議な感覚にとらわれる。 |