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再び南京、そして蘇州編

【旅程】
                        
2005年9月23日
関西国際空港⇒上海(東方明珠塔観光)
9月24日
上海⇒南京⇒覇王祠(安徽省和県)⇒孫権墓
9月25日
南京⇒蘇州(伍子胥墓、霊岩山)
9月26日
蘇州観光(虎丘、盤門)⇒上海
9月27日
上海⇒関西国際空港
写真は覇王祠


【この旅行で行った三国遺跡と春秋・戦国時代の遺跡】
覇王祠伍子胥墓霊岩山虎丘盤門孫権像


【3度目の正直】
9月23日(金)
2度も中国旅行がキャンセルになっていた。最初は2月に行こうと思っていたら家庭内の事情で急遽キャンセル。そして5月のGW、再び計
画をしていたら渡航寸前に対日感情悪化により会社から渡航禁止令が発令、あえなくキャンセル。そして今回、何が何でも行くんだ!と
いう強い意志のもと、出張の合間という強行軍であったが、ついに1年ぶりの中国へ行くことができた。2月に発券していた無料航空券をよ
うやく使えることができる。このまま繁忙期に突入してしまい中国にいけないと、無料航空券が使えなくなる可能性もあった(期限は1年)。
何はともあれ、上海行きの飛行機に無事乗ることが出来た。今回は春秋戦国時代関係、特に、項羽伍子胥関係の遺跡が目当て
だ。

3連休からかやはり関空は人が多い。チェックインするのにも30分ぐらい待った。上海までは2時間足らずの短いフライト。その間に機内食を
食べなくてはならないし、今から行くところの予習もある、しかも、昨日までの出張疲れもあり寝たいし、結構忙しい。そうこうしているうちに
飛行機の高度が下がってきて、海が間近に見える。長江からの土砂で黄色くなっているところに突入するともう中国は近い。中国船らしき
かなりの数の船が見えてきた。今回はわざわざA席を予約した。というのも、上海から舟山方面へ建設中の東海大橋が間近で見えると思
ったからだ。そろそろかと思いきや、1年前に通ったコースより北側のようで東海大橋はかなり向こうに見えている。残念。大陸が見えるとすぐ
に浦東空港に到着だ。1年ぶりの中国、胸がなる。

いつも迷うのが浦東空港から市内までの交通だ。前回は時間がなかったこともあり上海駅までタクシーを飛ばした。しかし、今回は初日は
上海で滞在する予定。時間は気にしなくていい。いろいろ考えた結果、リニア&地下鉄で市内にいくことにした。リニアは普通席が50元、
地下鉄は3元で上海駅までいける。しかも約40分で行くことができる。これはタクシーよりも格段に安いし、しかも早い。何故、今まで気付
かなかったのだろうか、と後悔。

明日の南京までのチケットもゲットしたし、初めて東方明珠塔に行ってみることにした。金曜の夜ともあって人が多い。曜日に限らず、この
あたりは人が多いのだろうか?350mある一番上の展望台に行くことにした。しかし、100元とは高いが、結構中国の人も上っている。所得
もあがっているんだろうか?こういうところは上がってみて後悔するんだが、私はかなりの高所恐怖症、足がすくむ。はるか足元に見えるバン
ドの夜景も綺麗なんだが、どうも落ち着かない。売店の人たちはこんな高いところで1日中仕事してるんだ、と思うと尊敬してしまう。エレベ
ーターを下りたところには、博物館がありレトロな上海を紹介している。100元のなかに入場料が含まれているので入ってみた。すると、
1900年ころの上海の写真が展示してあり、なかなか見ごたえがあった。そのほかは人形のミニチュアで昔の上海を再現しているのだが、順
をおって周っていくと、そこそこ楽しめる。さー、明日からに備えて就寝だ。
 
(左)高くて全体がなかなか写真におさまらない。 (右)東方明珠塔1階の博物館の写真。20世紀初の南京路って書いてあった。


【覇王祠へ!】
9月24日(土)
上海発が8:37のT706次に乗る。順調に行けば南京には10:54に着くから2時間ちょっとで南京にいけるのだ。前回は2時間40分かかった
から、30分ぐらい早くなっている。電車の中で覇王祠に関する本を読もうと思っていたら爆睡してしまった。気がつけば南京駅に到着してい
た。南京が終点でよかった。そして、駅に降りるとなんだこれは!去年は南京駅は汚い駅だったのに、めちゃくちゃ綺麗になってる。もちろん
出口あたりも綺麗になってて、驚くことに地下鉄もできている。わずか1年こなかっただけで、これだけ変わるものか・・・。明日の蘇州までの
チケットを先に購入し、駅前公園に行ってみる。すると、駅からすぐに玄武湖が見えてそのほとりまでいけるではないか。去年はこのあたりは
工事中で、埃まみれだったのに、なんという変わりようだ。玄武湖といえば、孫権が海軍の訓練をしていたところだ。思いをはせてみると、湖
はそれほど大きくはないが、訓練はできるぐらいではある。しばし、孫権がいた時代を偲び、また、去年の工事中の様子を思い浮かべてその
変わりようを確かめる。

玄武湖を見たかったのもあり、南京では玄武飯店を予約していた。4星であり、湖が見える部屋で648元だ。できたばかりの地下鉄で南
京駅から2駅のところにある。地下鉄はできたばっかりのようで、自動販売機の切符売り場の周りには野次馬が多い。買いもしないのに、
人が切符買うのをものめずらしそうに見ている。こんな光景も中国らしいか。切符もチップの形で変わっている。自動改札を通ろうとしても、
うまく通れない人が多いらしく、駅員さんが常に立っている。本数は10分に1本と少なめだが、乗っている人はかなり多い。ほぼ超満員だ。
こんな車内にも地図やアクセサリーを売りに来る人がいる。なんともたくましさを感じる。玄武飯店の最寄駅である玄武門駅まではわずか2
元だし、5分で着く。地下鉄はほんとに便利だ。ホテルも改装したばかりでかなり綺麗。フロントマンも英語を喋れるし、部屋も綺麗だった。
そして、部屋からは玄武湖や南京駅が見える。ここにしてよかったと大満足。このままここでゆっくりしたい、と思ったもののまだ12時過ぎだ。
気を取り直して覇王祠に向けて出発だ。

覇王祠は南京大橋を渡って南下し、安徽省に突入したところぐらいにある。馬鞍山市のちょうど対岸ぐらいらしい。バスを乗り継いでいける
ものの、バスなら何時間かかるかわからない。そこで、ホテルからタクシーをチャーターすることにした。さすが4星ホテルで並んでいるタクシー
だ、運転手もかなり感じのいい人だ。覇王祠までって言うと、にこっとして黙って車を発進させる。南京市街地を通り、南京大橋へ突入。1
年前はここにこれなかったのでわくわくしていたが、やっぱり車の中からではよくわからない。欄干越しに見える長江の流れは、相変わらず水
量が多そうだ。この橋は歩いても渡れるらしく、沢山の人が橋の上の歩きながら写真を撮っている。高さもかなりあるので、景色もいいだろう
な、と思いつつ通り過ぎた。

大橋を渡ったたところは新興工業地区になっているようだ。そこを長江に沿って南下する。しばらく行くと田舎の風景になってきた。こんな景
色が好きなんだよね〜、と景色を楽しみつつ、タクシーは爆走している。しかし、南京市の端になったとき、道端にあった派出所のようなとこ
ろに運転手が寄った。ここから先で営業するには何か許可がいるのか!?あいにく警察はいなかったらしく、そのまま走る。いいのか?そし
て、合肥方面に向かう高速を通り、烏江でICを下りる。しばらく行けば烏江鎮に到着。タクシーの運転手もさすがに覇王祠の場所は知ら
ないらしく、道端で立っていたおじいちゃんに道を聞いている。まっすぐ行くと、烏江の川を越えた。もうすぐかと思っていると、左側に覇王祠と
書いている門があった。これだこれだということで、そこを左折してしばらく走ると右手に覇王祠らしき公園が見えてきた。ここだ!ここで項羽
が死んだんだ!そう思うと胸が高鳴ってきた。入り口で暇そうなねーちゃん2名が入場券売っているが、一人25元だ。意気揚々と覇王祠に
向かって歩く。
 
(左)道を尋ねたおっちゃん。すごくいい人そうだった。        (右)烏江鎮に入る前の橋。田舎の静かな街って感じ。

覇王祠といっても完全に公園になっている。祠だけがぽつんとあるのかと思いきや、まずまず整備されている。公園の奥に行くと覇王祠がど
ーんと構えている。階段を上ると項羽像が見えてきた。この項羽像は色はイマイチだけどなかなかカッコいい。写真をとりまくる。その裏から
項羽墓に行くことが出来る。墓道がありかなり怖かったが勇気を出して歩いてみた。中は真っ暗だったので、懐中電灯を持っていっててよか
った。それ以外には、項羽が愛馬をつないだ「駐馬河」、亭長が渡河を勧めたという「烏江亭」、そして項羽が自刎した場所に「抛首石」
があった。2200年前にここで項羽が自刎して漢の国が始まったと思うと感慨ひとしおだ。
覇王祠は項羽と劉邦・春秋戦国時代の遺跡参照

1時間30分ほど堪能したが、まだ15時であった。今から南京に帰れば孫権墓にもいけそうだ。タクシーで飛ばしてきてよかった。かなりの時
間の節約になった。そして、明孝陵の下までタクシーで行ってもらうことにした。疲れもあってか帰りは爆睡してしまい、気がつけば紫金山に
入っていた。明孝陵の下でおろしてもらったが、タクシーのメーター表示は299元である。高速代を含めて339元だ。降り際、運ちゃんに「あ
りがとう!」というと、満面の笑みで返してくれた。そして明孝陵の入場料50元を払って中へ。石象路をしばらく歩くと孫権墓の墓碑があ
る。そこからずっと奥に行けば孫権像があった。昨年は墓標まできたものの、孫権像を見れなかったのでリベンジというわけだ。売店を越えて
芝生広場の横を歩いていくと、左手に見えてきた。なかなか立派な像であり、表情もいい。
孫権像は三国志データベース江蘇省を参照。

せっかくなんで明孝陵や中山陵にも行こうかと思ったが、どうも気が乗らずそのまま駅前に行くことにした。石象路を通り抜け、陵園路に抜
ける。このあたりの景色はほんとに歩いていて気持ちがいい。芝生の広場もあるし、道の両側のそそり立つ木など週末の散策にはもってこい
の場所だ。そしてしばらくバスを待つ。南京駅まで乗り換えなしでいける遊1がちょうど来てくれた。ラッキーだ。しかし、市内バスはほんとに
遅い。しかも車内はかなり暑かった。駅まで45分かけてようやく到着。ほぼ満員だったので車内の暑さもあり、降りると気持ちよかった。その
まま、次回の旅行のためにバス時刻を調べるために南京中央長途汽車駅に行く。いつになるかわからないが、淮安の韓信故里や宿遷の
項羽故里に行きたいと思っている。南京からは何本もバスがでていることを確認。これなら南京からすぐにいけそうだ。安心するとおなかがす
いた。ケンタッキーがあったのでそこですます。やっぱり中国で食べるケンタは何故か美味しい。気分よくなったのでバイクタクシーで風をあびな
がらホテルまで帰りたくなった。おばちゃんバイタクに乗り込み、かなり揺られながらホテルまで飛ばす。気持ちよかったものの、金を払うときに
なると20元といわれた。えっ、地下鉄で2元の距離なのに20元か!と値切ろうと思ったが、身なりをみるとぼろぼろの服を着ている。交渉す
るのはやめて、そのまま20元払った。この日は早めに就寝した。
  
(左)孫権像の近くの遊歩道。          (中)陵園路。この道は歩いていて気持ちいい。          (右)バス標識。遊1に乗った。

9月25日(日)
昨夜は20:30に寝たというのにまだ眠い。まだ体は疲れているのか?蘇州に移動する日であるが、どうしても行きたい場所があったので7時
に起きた。それは石頭城だ。そこは三国時代の終焉の場所であり、去年も行った。しかし、城壁の上の部分を歩いていなかったので、秦
淮河をみながらのろしまで歩きたかったのだ。ホテルでタクシーを拾い清涼門までいく。その門の横に石頭城公園への入り口があるのだ。朝
は散歩する人が多いようで、多くの人が城壁の上を歩いている。途中にはインコなど小鳥を売っている人たちもいた。そして、いよいよのろし
がある場所に到着。のろし台に上がってみると、タワーも秦淮河もよく見える。去年もそうであったが、城壁の下は綺麗に公園が整備されて
いる。すがすがしい朝を迎えることができた。
 

ホテルに帰り9:30にチェックアウトし、地下鉄に乗って南京駅に向かう。電車T735で10:18発だから大丈夫だ、十分間に合う。でも、地下
鉄から乗り場まで思ったより距離があり、ホームに着いたのが10:10。まだ、8分あるのに何故かみんな走っている。電車がもう到着している
からか?なんとなく走り、列車に乗り込み席に座ると、10:15に出発してしまった。何故だ?10:18出発なのに3分も早く出発している。とに
かく乗ることが出来て一安心だ。鎮江、常州、無錫と停車し、蘇州には12:55に到着。

【伍子胥が作った呉の国】
さすが世界から観光客が来る蘇州駅だ。駅前はいろんな国の人がいる。そしてふらふらと歩いていると、早速、何か声をかけてきた人がい
る。しかもその人、日本語と英語をまぜて喋ってきている。よく聞いてみるとガイドらしく、明日、上海に帰る切符は買ったげる、そして、今日
と明日、観光に連れて行ってあげると言っている。蘇州で行きたいところは決まっている。こことここに行きたい、というと1日300元でどうだ?
といってくる。切符も買ってくれるし、まーいいかと思い手を打った。そして向かうは伍子胥墓だ。蘇州で一番行きたかったのは北寺塔でも寒
山寺でもなく、伍子胥墓だというから、そのガイドも面食らったみたいだ。日本人、寒山寺が好きだよ、というけどこっちはまったく興味なし。
すぐに伍子胥墓に向かってもらった。

伍子胥墓は市街地からは離れており、正確には呉県市であり胥口鎮という場所にある。紀元前500年ごろに生きた人の墓があるというだ
けで感動もんである。ガイドさんも何回か場所を確認しながら、民間密集地帯を通り抜けようやく着いた。しかし、現場は工事中・・・。な
んだ?1mぐらいの盛り土で「呉相国伍公之墓」と書かれた墓碑がたっているんじゃないのか!(中国歴史散歩:山川出版社) そんな光
景を期待していたのに工事現場とは・・・。今年の11月に伍公祠公園になるようで急ピッチで工事が進んでいる感じであった。工事現場
をくまなく歩き、墓碑を探したが見当たらずであった。でも伍子胥が放り投げられたかどうかわからないが、近くに川があったので、まー雰囲
気はでていたのでよしとしよう。気を取り直して霊岩山に向かう。胥口鎮から幹線道路にでてすぐのところにあった。ここは呉と越の戦争時
に越の王、句践を監禁したといわれている洞窟がある。のぼり坂は結構急であり、途中から息があがったものの、山腹にお目当ての洞窟が
あった。そして、頂上まで行くと、霊岩山寺があり、いい雰囲気の寺であった。呉王夫差と西施との言い伝えのある場所もあって、疲れたも
のの満足しつつ、ホテルにチェックイン。
伍子胥墓と霊岩山は項羽と劉邦・春秋戦国時代の遺跡参照。
 
(左)観光客が多い蘇州駅。                  (右)ここが伍子胥墓だ!と思いきや工事現場だった。

ホテルは蘇苑飯店を予約していたものの、思っていた場所とまったく違う場所にあった。これは日本で買った地図が間違いなのか!?かな
り街外れだったので蘇苑飯店はやめにして、ガイドがやけに勧める園外楼飯店にすることにした。当日であったが部屋は空いており、値段
も560元だ。外国人の一行もどかどかと入ってきたので、ツアーでも使われているホテルなんだろう。その夜は、石路商業区を抜け、景徳路
をずっと歩き、観前街まで歩いた。気付けば1時間以上歩いていたが、蘇州の繁華街を2つも歩くことができた。観前街のレストランで夕食
をとる。やっぱり美味しい。
 


9月26日(月)
この日の目的地は虎丘と盤門だ。少し遅めの10時に出発。まずは虎丘だ。ここは呉の王、闔慮の墓があると言われているところだ。そし
て、闔慮に仕えていた孫武ゆかりの場所もある。また、その墓を始皇帝が掘らせた後も残っているというところだ。チャーターしている車でホ
テルからすぐに到着。着くとまずは虎丘塔が目に付く。中国最古の塔で961年に創建、8角7層の均整のとれた形は美しい。この虎丘に
は見どころが沢山あって、周っていて非常に楽しい場所であった。
虎丘は項羽と劉邦・春秋戦国時代の遺跡参照。
 
(左)虎丘の入り口。入場料は60元。               (右)虎丘塔。高さは47m。地盤沈下により15度傾いているらしい。

虎丘近くに観光船乗り場がある。160元と少し高いと感じるが、せっかく蘇州に来たんだからと観光船に乗ることにした。ガイドいわく、蘇州
では安いほうらしいが・・・。五人墓、普済橋などを見ながら船は進む。しかし、川の水が汚い。その汚い川の水で歯を磨いている人がいた
が、この近辺に住んでいる人は、この川は生活に欠かせないものなんだろう。いくつかの橋をくぐったが、やはり橋の形は素晴らしく美しい。
蘇州らしさを体感できた30分であった。
 

その後、昼食のためにレストランに連れて行ってもらうことにした。太湖の魚が食べたい、とリクエストしたのだ。観光船が景徳路近くに下りた
ので、景徳路から少し入ったところにあるレストランに入った。リクエストどおり、えび、カニ、魚がでてきた。どれもさすがにうまい!特に魚がう
まく、ばくばくと食いつく。カニもなかなかの味だ。ひとしきり食事をしたが、最初に値段を確認しとくんだった・・・。カニが1杯100元もするの
だ!しかもガイドもちゃっかり食べてる!観光用のレストランだったこともあり高いのか!?でも、後の祭りだ。少し値切ったものの、ほぼ値段
どおりに支払った。
 

気を取り直して盤門へ向かう。ここは春秋呉が建造した最古の門で、創建は紀元前514年というから2500年前もの門だ。盤門景区は
国家AAAA旅游区となっており、1人25元払う必要がある。中に入ると庭園のようになっており、のんびり歩いていると気持ちがいい。池には
無数の鯉が泳いでおり、少し音を立てるとすごい数の鯉が寄ってくる。そこからしばらく歩くとお目当ての盤門が見えてきた。正面玄関から
最も遠いところにあったので、玄関からは少し時間がかかる。間近で見ると迫力を感じる門である。古さも相まって威厳を感じる門だ。しか
し、その門の前で的当てゲームがあった・・・。なんでこんなところに、こんなもんがあるんだ!中国の観光地に行けばいつも思うが、その観光
地にまったく関係ないものが売っていたり、こんな的当てがあったりする。もっとゆかりのあるおみやげなどがあれば、買うかもしれないのに、絶
対に買いたくないものや、こんなところでやりたくないものがあったりする。せっかく盤門がここにあるのに、雰囲気が壊されている!と怒りなが
らも写真をとりまくる。盤門の横には出口があるが、そこを出ないと呉門橋にいけない。出口には人がいたが、出て行っても何も言われず、
入るときも何も言われなかった。盤門近くには、伍子胥の像もあり、セットで楽しむことができた。
盤門は項羽と劉邦・春秋戦国時代の遺跡参照。

 
(左)盤門景区内の風景。                   (右)盤門から呉門橋を望む。

これで蘇州で行きたかったところは全て行くことが出来た。この時点で15:40、電車の時間が18時なのでまだ時間はある。そこで、駅近くの
蘇州博物館に行くことにした。しかし、なぜか太平天国忠王府に入ってしまった(10元)。そこには日本軍が戦争をしたときの写真が展示
されているブースがあり、生々しい写真に少し胸が痛くなった。その時点で16:30となりもう閉館する時間だ。時間になったら係員がさっさと
帰っている。一斉に帰っている。まだ中に人がいるぞ〜、と思い門のところにいくと閉め始めている。おいおい、と思ったら裏口から出してくれ
た。こういう施設は日本でも中国でも時間通りに閉まるものなのか。少し時間が余るが、駅に行こうと思いタクシーに乗った。蘇州らしいとこ
ろはもっと他にもあったんだろうが、自分としては行きたいところはすべて行けた。船にも乗ることが出来た。満足感にひたりながら、蘇州駅を
後にする。

9月27日(火)
日本へのフライトは12時10分だ。空港へ行くことを考えると今日はもう帰るだけ。地下鉄2号線で龍陽路駅まで行き、リニアに乗り換え
る。今日のエアチケットを見せて40元を支払う。わずか7分間で空港に到着だ。今回も短い期間で駆け足の旅行だったと思い返す。しか
し、当初行きたかったところには全て行くことが出来たし、満足の旅行であった。帰りの機内では、すでに次回の旅行のプランニング。う〜
ん、次は成都か徐州か・・・、それ以外にも行きたいところは沢山ある。中国は数限りなく名所旧跡があり、あと何回行けば自分が行きた
いところを制覇できるのだろうか。恐るべし中国、奥が深い中国。また中国が好きになった。
〜完〜

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