トップページ > その他の地域のページ > ポーランド・ラトビア・リトアニア

ワルシャワ散策とラトビア・リトアニアのドライブ
【旅程】
毎年恒例の7月のイギリス。この時期のヨーロッパは最高の季節である。イギリスはロンドンが中心であったが、いつもながらの最高の時間を過ごすことができた。
そしてその帰り、オランダに立ち寄り、そこから帰国までしばしドライブ。アムステルダムで仕事を終え、そのままワルシャワへ。今回は少し時間があるので、ポーランド北部を通過してバルト三国の真ん中の国であるラトビアを目標地点にした。そうなると必然的にリトアニアも通過することになるが、リトアニアもなかなか見所のある国であった。ポーランドは昔から関心の高い国ではあったがなかなか行けなかった。ワルシャワかクラクフかとずっと考えていたが、バルト三国へ行こうと思えばワルシャワだし、ワルシャワの旧市街地はどうしても見たかったので、ワルシャワ入りとなった。


【今回のドライブ】
ワルシャワからリトアニアを経由してラトビアのリガまで。そしてそこからシャウレイを経由してワルシャワまで1,615Kmを走ることが出来た。
ポーランドの道はあまり良くなくて、ワルシャワ付近でも高速道路があまりなく、リトアニアに抜けるまでもところどころに高速があるぐらいでほとんどが一般道。
リトアニアやラトビアの道路のほうが、車が少ないこともあるが、走りやすかった。ただ、高速道路はリトアニアもラトビアもそれほど多くはない。

ラトビア・リガ近郊: 32.34リットル 40ユーロ(約5,440円) 1リットルあたり168円
ポーランド北部の街: 35.56リットル 190.16ズウォティ(zloty)(約6,465円) 1リットルあたり182円

【旅行記】
 7月9日~12日
1日目 アムステルダム⇒ワルシャワ(泊)
ロンドンからカウントすると4日目。ロンドンでの業務を終え、オランダのアムステルダムに飛び、仕事が終わった後、フライトまでの時間があるため市街地に立ち寄り、運河沿いでラテを飲みながらほっこり。アムステルダムは治安が悪いイメージが強いが、運河沿いでたたずんでいるとなんと美しい街かと思う。観光客も絶えず多くて観光都市だ。かれこれ17年前は、ここでパスポートやらお金やら帰りのチケットやらを危うく盗まれそうになったのだ。二人組に騙されそうになったところ、何とかバッグを奪還できたのだ。今となっては懐かしい。今回の出張のことや昔のことなどを考えながら、運河沿いの風にあたりながら優雅な時間を過ごす。アムステルダム駅からスキポール空港行きの電車に乗ると、わずか15分でスキポール。フライトは20時20分だが、18時には着いたので、チェックインした後、無性にほしくなったバーガーキングに立ち寄る。アムステルダムからワルシャワまでは2時間弱。久しぶりのKLMオランダ航空でワルシャワへ。到着が22時を過ぎていたので、街並みも少し暗い感じがした。EU加盟国なのでパスポートコントロールもなく、荷物を引き取ってホテルへ。遅い時間だったので、空港近くのホテルにしていた。空港からタクシーで向かうがすぐに着いた。ワルシャワはどことなく、旧ソ連の雰囲気もあるところと感じるし、ホテルマンもどこか愛想がない。23時前にチェックインして、しばらくホテルでのんびり過ごす。結局寝たのは1:30.ま、次の日からドライブなので気楽なものである。


2日目 ワルシャワ⇒リトアニア・カウナス⇒ラトビア・リガ(泊)
いよいよドライブの日。8時前に起きて朝食へ。ホテルの外観とは違い、なんと美しいレストランなのか。朝食メニューも充実しているし、調理人までいる。とはいえあまり食べれなかったので、少しだけにしたものの、とてもおいしかった。ホテルでものんびりしながら、チェックアウト時間の9時半過ぎまでいた。空港でレンタカーを借りるので、一度空港に行かなければならない。空港までのバス時間を見ると次は10時ではないか。30分に1本しかバスがなくて、しかもタイミング悪い。外で待っていたが、肌寒く感じる。ちょうどフランスから来ていたビジネスマンがいたので、いろいろと話す。先週はとても暑かったよ。昔、日本のヤマハで働いていたけど、いい会社だったよ。今はコンサルティングをやっているなど。とてもいいおじさんで話も弾んだ。

ワルシャワ空港でレンタカーを借りていよいよ出発!10:40であった。今日はワルシャワ中心部を通らずに、北に抜ける。しばらく都市高速を走っていると、とても渋滞している。週末でもあったからか。すると途中工事をしている箇所も多い。また道路を作っている箇所もある。ワルシャワはまだまだ発展中ということか。結局、市街地を抜けるまでに1時間はかかったであろうか。途中からは一般道になるが、道路標識もポーランド語なので読めない。地図も持っていなかったので、iPhoneの地図機能だけが頼りだ。ガイドブックには大きな地図は入っていたので、だいたいの方向はわかる。途中、トイレ休憩などで2回ほど休み、ワルシャワを出発して5時間30分でようやくリトアニア国境を通過した。もうこの時点で16時過ぎ。これからリトアニアを超えてラトビアまで行かなければならない。何時につくのだろうか、と嫌になった。

リトアニアもEUに加盟しているので国境もスルー。昔あったであろう国境の建物跡を見ながらひたすら走る。地図を見るとリトアニアで2番目に大きいカウナスという街があったので寄ってみることにした。国境から1時間20分ほど。ワルシャワとリトアニアやラトビアは同じような経度に見えるが、時差が1時間ある。1時間ほど損した気分になるが、カウナス到着が18:30.7月というのに、かなり寒くて、街行くひともコートを着ている人もいる。カウナスは観光地にもなっているようで、街並みがとても美しい。街を少し見た後、小さい店があったので、飲み物やパンのほかキーホルダーを購入。コーヒーがとてもうまい!元気を取り戻して、ひたすら北上。しかし、リガ行きと書いている看板通りに進んでいくと、だんだんと道が狭くなり、工事をしているところもあり、未舗装の場所もある。幹線から外れている感もあるが、とにかく時間がかかる。ラトビア国境を通過したのが21:30.カウナスから2時間20分ほどかかっている。道路でも一方通行の箇所が何か所もあり、そのたびに停止信号でとまりと、ほんとに時間がかかるし、疲れる道であった。

ラトビアはまだ道路はマシだろうと思いつつ走る。もう22時前だが、この時期のヨーロッパはこの時間でも明るいのが助かる。暗くなってしまうと、初めての道だし、スピードも落ちるし不安にもなるものだ。もう少しでリガだ!と思っていた矢先、前方で人が立って止まれと言っている。まずいと思ったときには時すでに遅し。ラトビアの警察であった。街をでたところで待ち伏せしていて、パトカーのなかにあるスピードガンのようなもので測定していた。あーあと思いながらもパトカーに入る。すると、この紙に必要事項を書いて銀行に払いに行け、といわれる。そんなめんどくさいことはできない、ここえ払わせてくれ、というと仕方ないかという感じで50ユーロを請求される。そのぐらいで済むならラッキーと思い、払う。すると警察官の様子がおかしく、そのバッグに入れろとか言っている。なんで?と思いながらも、後で考えると、おそらく個人のマネーになったのではないかと推測する。ほんとは銀行で払わないといけないのに、そこで払うということはそういうことだろう。ま、何にしても早々にその場を立ち去った。

結局リガのホテルに着いたのが23時前。もっと遅くなることも覚悟していたが、予想よりもそれほど遅くない時間につくことができた。しかもホテルもわかりやすい場所にあったので迷わなかった。ホテルはとても新しいので、いつできた?と聞くと1か月前と愛想のいい受付嬢が説明してくれた。そりゃ新しいはずだ。ガイドブックにも建設中のホテルと紹介されている。部屋に入ると、一人にしてはとても広い。角部屋だからだろうか。リビングのような部屋があり、その奥にベッドルーム。とても贅沢だ、と思いながらも、部屋が広いのでテンションもあがる。荷物をおいて、ホテルの周りだけ散策することにした。リガ駅に地下道を通っていくが、映画館があるだけで特段何もない。引き返し、旧市街地にいってみた。するとパブが多くあり、週末ということもあってたくさんの人がいた。陽気になっている女性もいて、何やら話しかけてくる。写真を撮りつつホテルに帰る。この日だけで700Km以上のドライブをしている。かなり疲れた。1:30に就寝。


3日目 リガ⇒ユールマラ⇒バウスカ⇒シャウレイ⇒ワルシャワ(泊)
7:30に起きてリガの街を散策。その前にホテルで朝食だ。朝食会場に行くと、すごい人。聞いたことのないような言葉を話しているのでリトアニアやラトビアの人たちだろうか。ロシア語だったのかもしれないが。それにしてもすごい人で座るところすらない。ホテルのキャパと朝食会場の広さがアンマッチのような気もする。何かを取るにしても並ばないといけないし、とっても席がない。ようやくひとつ見つけて座るが当然相席。できて間もないホテルなので、スタッフも慣れていない感じ。味もあまりよくない。さっさと食べて街を散策だ。

聖ヨハネ教会、聖ペテロ教会、リーガ大聖堂、リーガ城と歩く。街の規模からすると教会が多いように思うが、確かにそうらしい。熱心な教徒が多いということでもあるのか。街がとても小さいので、歩いて回ってもすぐに旧市街地の端っこまで来てしまった。リーガ城はどんなものか期待していたが、普通の大きな四角い建物であった。そのままダウガバ川沿いにいってみる。天気があまりよくないこともあり、川が黒く見えて、しかもかなり寒い。遊覧船があり、もうすぐ出航というのに誰も乗っていない。コートを着た女性が、乗らないかと誘っているが、これだけ寒いと乗る気もしない。また旧市街地に帰ると、だんだん店も開店してきた。観光客もかなり増えている。市場もある。街に活気がでてきた感じだ。露天商をみると、マトリョーシカを売っていた。ロシアで買えなかったこともあり、一番小さなものを購入。ラトビアのマトリョーシカはロシアのものとは違うと説明してくれたが、その違いがよくわからない。中に4体入っているので全部で5体だ。とても小さいものなので最後はほんとに小さい人形であった。値段が25ユーロと高かったのが気になるが、まいいか。お土産屋も開店していたので、紅茶やらワルシャワまでに食べるチョコレートを買う。この紅茶だが、カバンにいていると、とても臭い。何の成分なのかわからないが、とにかく臭い。

かなり駆け足ではあったがリガの街を1時間ちょっとで散策。ホテルをチェックアウトしたのが10:30。車で飲むコーヒーをショップで購入し車へ。するとフロントガラスに何かがはってある。まずいなと思ってみると、駐車違反のカードだった。一番、罰金が多いエリアだったようだ。よく見ると近くの看板には8時まで無料と書いてあった。警察もすばやく違反を見に来るものだ。ホテルに聞いても払い方がわからないという。銀行での振込みと書いているが、わからなかったので、そのまま出発だ。リガは海沿いの街だと思っていたが、そうでもないようだ。バルト海が見たかったので、海沿いの街であるユールマラに行くことにした。ガソリンをいれて出発。高速があったので30分ほどで到着。リゾート地か別荘地という感じの街であり、雰囲気がとてもいい。車をとめて海に向かって歩く。すごい風だしとても寒い。みんな薄手のジャンパーとか来ている。強風のなか海岸沿いにつくが、とても夏の海とは思えないような荒れよう。しかも海水はとても黒い。しかもかなり寒い。こんななかでも必ずいるのが、泳いでいる人だ。寒中水泳になっているのではないかと思うが、元気なおっちゃんが一人で泳いでいた。かなり沖まででているが、立てるようで、浅瀬なんだろう。冬にここにくると、ほんとに寂しく寒々しい感じなのだろう。

ユールマラを出発したのが11:30。ここから南下してワルシャワまで行かなければならない。とはいえ、今日はワルシャワ泊なので気が楽ではあるが。昨日通った道まで行き、ひたすら南下。運転しながらガイドブックを見ていると、とても綺麗そうな街があったのでよってみることにした。バウスカという街でユールマラから1時間30分ほど。川の結節点になっている街のようで、観光地なのか観光バスもとまっていた。街の中心部はとても美しく整備されている。晴れてきたこともあり、とても気持ちのいい温度になっている。そこからリトアニア国境まではわずか20分ほどだった。リトアニアに入ってからカウナスまでの道は、昨日通ったように悪路なんだな、と思うと気が乗らない。他に何かルートがないかと探していると、この路線からかなり外れているが、十字架の丘があったのを思い出した。行くまではここに行こう!と思っていたが、すっかり忘れていたところだ。しかも、ユールマラから南下しておけば、かなり近かったことがわかって、少しブルーになる。それでも、バウスカにも寄れたしよしとしよう。

気付いたところから西に80kmほどいくとシャウレイという街がある。その北に十字架の丘がある。幹線から外れているものの、ほとんど車が通らないので、とても走りやすい。景色もとてもきれいだし、のどかである。十字架の丘に着いたのが14:20だった。ここは1800年代、ロシアに対抗した後、処刑や流刑にされた方々のために建てられたのが始まり。ソ連軍はその後、何度もここを破壊しようと試みたが、何度やっても十字架が絶えることはなかった。今ではさらに増え続けているようで、どんどん広がっている感じはした。駐車場から歩いていくと、日本人ツアー客にばったりと会ってびっくり。ここまで日本のツアーがあるのか。しばらく歩くと、十字架の数の多さに圧倒される。中にはとても大きなものもある。キリストの像も悲壮感漂っている感じ。小高い丘になっているので、少し上ると、結構十字架のエリアが広いことがわかる。一番奥から向こう側を見ると、何やら建物があって人々がそこに向かっている。時間もなかったので行かなかったが、礼拝でもあるのだろうか。十字架の数に圧倒される。キリスト教でもないが、敬虔な気持ちにさせてくれる場所でもある。すこし気味が悪い気もするが、ここには墓はないので、人は埋まっていない。40分ほど滞在して、ワルシャワに向かう。この時点ですでに15時。

シャウレイからカウナスに向かう道は結構整備されている。途中からは完全な高速になり、道路の幅も広い。とても飛ばしている車があったので、それについていく。カウナス近くを通過したのが17時前だったので、かなり時間を短縮できたようだ。カウナスからポーランド国境までも1時間ほどで行けた。昨日よりもペースはいい。ポーランドに入ってすぐにスバラキという街がある。ガソリンも少なくなっていたので、ガソリンをいれて休憩する。大きなショッピングセンターがあったので中に入ってみる。地図が売っていたので見てみたが、ポーランドの主要な街の地図はあるが、適当なエリア地図がなかったので何も買わずに出る。なんだかんだでその街を出発したのが17:45だ。ここからは片道1車線道路になる。車の量も多くなったので、前の車についていくだけだ。ひたすら走る。景色はとてもいい。2時間ほど走るとウォムジャという街に入る。マクドナルドの看板があったので、マックにいくことにした。しかし、この街では何を作っているのだろうか、とても臭い。製紙工場のにおいににている。しかも、巨大な工場があるからか、街もなかなか大きい。マクドナルドがあるのもよくわかる。すこし迷ったものの、マックにたどり着き、ようやく食事らしいものを食べることができた。

そこからもひたすらワルシャワに向けて走る。この日はホテルでなくアパートメントを予約していた。受付がいないので到着する時間がわかれば連絡くれといわれていた。当初は21時と言っていたが、大幅に遅れそうだったので連絡してみると、アパートに近くなったらまた連絡しろとのこと。結局、2時間ほひた走りようやくワルシャワへ。アパートに到着するが、旧市街地のすぐ近くにある。しかも、道路が石畳。雰囲気がいい。到着したと電話をすると、受付をやってくれる女性が来てくれた。長い時間を待たせて申し訳なかったので、チップも渡す。こんなお金はもらえないといわれたが、少し減額して渡した。アパートなので、ほんとに生活できるようなところだ。キッチンあるし、部屋も広い。ワルシャワに住んでいる気分になれる。しかも値段もそれほど高くないので、おすすめである。この日は879Kmも走った。かなり疲れて1:30に就寝。


4日目 ワルシャワ⇒フランクフルト⇒帰国
短いようで長かった旅ももう終わる。この日はワルシャワで観光した後に、ドイツへ向かう。8:30から旧市街地を散策。アパートがとても近いので便利だ。でも、道を間違えたみたいで、違う方向に行ってしまった。何とかリカバリーして旧市街地に戻る。旧市街地は確かに美しい。特に旧王宮前はは気に入った。ここで朝食を食べよう、と思ったが、財布を持ってくるのを忘れていた。一度、鶏に帰り、再出発。旧市街地の前のNEROに行き、ラテとサンドイッチを注文。旧王宮が見える場所で、のんびりと優雅に朝食。これこそ至福の時間である。時が経つのも忘れてしまう。とはいえそろそろリミット。10時30分で旧王宮を離れる。残念だったのは、旧市街地の建物が修復されていたこと。他の場所も十分きれいだったのだが、工事でおおわれている旧市街地はなんとなく残念である。市場もあって活気はあった。ワルシャワの旧市街地はとても魅力的な場所であった。

アパートをチェックアウトしたのが11:30。空港に行く前に聖十字架教会に立ち寄る。ここはショパンの心臓が柱に埋まっているところだ。中に入るとミサをやっており、かなり厳粛な雰囲気。最初はおの柱かわからなかったが、ショパンと書かれていた。ショパンが生きた時代は戦争の時代。ドイツ軍w恐れてフランスから故郷に帰ることはなかった。でも郷土思いだったので、姉に死んだら心臓だけをポーランドに持ち帰ってほしい、と依頼しパリから持ち帰られたようだ。これで見たかったものはすべて見た。空港に向かう。空港まではとても近く30分以内で到着。2日前に宿泊したホテルも見えた。13:50の飛行機でフランクフルトに飛び、フランクフルトのラウンジなどでゆっくりした後に20:40のANAで帰国。

今回も駆け足の旅であったが、いろんなことがあった。ポーランドもリトアニアもラトビアもとても素朴で、いい国であった。店員さんも愛想のいい人が多かった気がする。ヨーロッパでは外れになるが、その分、人もいいということだろう。今回は行けなかったが、隣国になるベラルーシはいつかは行きたいので、またこのあたりに来るかもしれない。さー、次はどこに行こうかな。

~完~